重大製品事故一覧 2020年度公表
この情報は、「弊社、製品安全・製品セキュリティの基本行動基準」に基づき、公表するものです。
掲載の内容は、速報段階のものであり、今後の追加情報、調査進展等により変更される可能性があります。
「重大製品事故」とは消費生活用製品安全法に規定された下記の事故です。
- 1.死亡事故
- 2.重傷病事故（治療に要する期間が30日以上の負傷・疾病）又は後遺障害事故
- 3.一酸化炭素中毒事故
- 4.火災（消防が火災として確認したもの）
- （1）製品起因が疑われる事故
- （2）製品起因か否かが特定できていない事故
- （3）製品起因による事故ではないと考えられ、今後、第三者判定委員会において審議を予定している案件
- （4）製品に起因して生じた事故かどうか不明であると判断した事故
- （5）製品起因による事故ではないと判断した事故
（1）製品起因が疑われる事故
| 事故発生日 （発生場所） | 製品名 【機種型式】 | 製品事故に関する情報 | 事業者名 | 管理番号 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年 2月16日 （静岡県） | 電気洗濯機 【AW-70DE】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、異音がしたため確認すると、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生していた。 調査の結果、当該製品は、長期使用（13年）に伴う運転中の振動により、内部配線に半断線が生じて異常発熱し、短絡、スパークが発生して出火に至ったものと推定される。 | 東芝家電製造（株） （現 東芝ライフスタイル（株）） （輸入事業者） | A202000924 |
| 関連情報 | －－－－－ | ||||
| 2020年 12月4日 （東京都） | 電気炊飯器 【RC-6XJ】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品から発煙する火災が発生した。 調査の結果、当該製品は、電源基板上の雑音防止用フィルムコンデンサーに不具合品が混入したため、コンデンサー内部で絶縁性能が低下し、異常発熱して発煙に至ったものと推定される。 | 東芝ホームテクノ（株） | A202000763 |
| 関連情報 | －－－－－ | ||||
| 2020年 7月27日 （広島県） | 扇風機 【SF-35D】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。 調査の結果、当該製品は、長期使用（53年）により、モーター巻線の絶縁性能が低下し、層間短絡が生じてスパークが発生し、出火に至ったものと推定される。 | 東京芝浦電気（株）（現 東芝ホームテクノ（株）） | A202000343 |
| 関連情報 | 長年ご使用の扇風機についてのお知らせとお願い | ||||
| 2020年 7月15日 （福島県） | 温水洗浄便座 【SCS-T160】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品から発煙する火災が発生した。 調査の結果、当該製品は、基板電源コネクターはんだ付け箇所にクラックが生じたため接触抵抗が大きくなり、長期にわたり発熱し続けた結果炭化し、焼損したものと推定される。 | 東芝ホームテクノ（株） | A202000294 |
| 関連情報 | －－－－－ | ||||
（4）製品に起因して生じた事故かどうか不明であると判断した事故
| 事故発生日 （発生場所） | 製品名 【機種型式】 | 製品事故に関する情報 | 事業者名 | 管理番号 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020年 11月10日 （神奈川県） | 電気炊飯器 【RC-10VRJ】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、異臭がしたため確認すると、当該製品の内部部品を焼損する火災が発生していた。 | 東芝ホームテクノ（株） | A202000621 |
| 判断理由 | ○当該製品は、スライド棚付きの食器棚に設置されていた。 ○当該製品の外観に焼損は認められなかった。 ○電源基板上の雑音防止用フィルムコンデンサーに焼損が認められ、樹脂製外郭が割れて内部素子の一部が飛び出していたほか、周辺の部材及び基板の一部にすすの付着が認められた。 ○焼損したコンデンサーのリード線と内部素子の接続部が溶融又は素子からのはく離等が認められた。 ○信号線以外の内部配線、ヒーター、電源コード等の電気部品に出火の痕跡は認められず、電流ヒューズは切れていなかった。 ○取扱説明書には、「キッチン用収納棚に置くときは蒸気がこもらないようにする」旨、記載されている。 ●当該製品は、電源基板の雑音防止用フィルムコンデンサー内部で絶縁性能が低下し、異常発熱して出火に至ったものと推定されるが、蒸気がこもりやすい場所に設置されており、内部に蒸気が浸入した可能性も否定できないことから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
| 2020年 10月16日 （栃木県） | 電気冷蔵庫 【GR-K42M】 | 事故内容 | 建物1棟を全焼、1棟を類焼する火災が発生し、現場に当該製品があった。 | （株）東芝 （現 東芝ライフスタイル（株）） | A202000563 |
| 判断理由 | ○当該製品は、本体を構成する樹脂部分はすべて焼失し、底部に堆積しており、金属製の外郭も焼損が著しく、前面のドア等は未回収により、確認できなかった。 ○製品内部の制御基板、電気部品、圧縮機、リレー、電気配線など残存していた部品に出火の痕跡は認められなかった。 ○機械室のファンモーターにつながる電気配線の金属製保護材に溶融痕が認められたが、保護材内部の電気配線は未回収で確認できなかった。 ●当該製品の焼損は著しく、確認できない部品があったことから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
| 2020年 7月30日 (神奈川県) | 扇風機 【F-576】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品を焼損する火災が発生した。 | 東芝機器株式会社 （現 東芝ホームテクノ（株）） | A202000332 |
| 判断理由 | 当該製品は、モーター始動用コンデンサーが異常発熱した際に出火したものと推定されるが、当該製品の電流ヒューズを取り外す改造が行われており、その影響で異常発熱した可能性も考えられることから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
| 2020年 7月4日 (大阪府) | エアコン（室外機） 【RAS-221AB】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品を焼損する火災が発生した。 | 東芝キヤリア株式会社 （現 東芝ライフスタイル（株）） | A202000304 |
| 判断理由 | 当該製品は、インバーター基板の圧縮機制御用パワーモジュール付近から出火したものと推定されるが、焼損が著しく、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
| 2020年 7月15日 （東京都） | 電子レンジ 【ER-SD3000】 | 事故内容 | 保育園で、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。 | 東芝ホームテクノ（株） | A202000295 |
| 判断理由 | ○当該製品の電源プラグは4口延長コードに接続されていたが、事故発生当時、当該製品は使用されていなかった。 ○当該製品本体の外観及び庫内に焼損等の異常は認められなかった。 ○電源プラグは著しく焼損しており、栓刃のカシメ部は2本とも溶断して欠損していた。 ○電源プラグの栓刃に、変形、著しいスパーク痕、変色等の異常は認められなかったが、ボッチ穴近傍には緑青が認められた。 ○当該製品が接続されていた4口延長コードの差込口は焼損し、刃受金具に緑青が認められたが、溶断は認められなかった。 ○取扱説明書には、「延長コードを使用すると火災、感電の原因になる」旨、記載されている。 ●当該製品の栓刃と4口延長コードの刃受金具が接触不良となり、電源プラグの絶縁樹脂が炭化して絶縁性能が低下し短絡して出火したものと考えられるが、カシメ部が焼失して確認できず、詳細な使用状況が不明のため、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
| 2020年 4月24日 （岐阜県） | 電子レンジ 【ER-F3】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。 | 東芝ホームアプライアンス（株）（現 東芝ホームテクノ（株）） | A202000132 |
| 判断理由 | ○当該製品は、操作パネルの焼損が著しく、表示基板は原形をとどめていなかった。 ○電源基板は大部分が焼失しており、バリスター、リレー2個、トランス、コイル及び電流ヒューズ以外の部品が焼失していた。 ○バリスターの焼損は著しく、内部の素子に溶融が認められた。 ○電源基板から脱落していたリレー2個、トランス及びコイルに溶融痕等の出火の痕跡は認められなかった。 ○制御基板、高圧トランス、マグネトロン、ファンモーター等、その他の電気部品に出火の痕跡は認められなかった。 ●当該製品は、バリスターが短絡して異常発熱が生じた可能性が考えられるが、焼損が著しく、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
| 2020年 3月26日 (大阪府) | 石油ストーブ（開放式） 【KSR28MD】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生し、1名が死亡した。 | 東芝熱器具株式会社 （現 東芝ホームテクノ（株）） | A202000029 |
| 判断理由 | 当該製品に異常燃焼等の異常は認められなかったが、油受皿の油漏れの有無及び事故発生時の詳細な状況が不明のため、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
| 2020年 3月13日 （高知県） | 電気毛布 【CB-5200】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。 | 日本電熱（株）（東京芝浦電気（株）ブランド） | A202000017 |
| 判断理由 | ○当該製品は、寝室のベッド上で敷き布団と掛け布団の間に挟んだ状態で使用しており、事故発生時、当該製品の電源は切らずに外出していた。 ○電源コードは被覆が焼損していたが、断線はなく、異常発熱した痕跡は認められなかった。 ○当該製品の毛布本体は、布団等とともに焼損しており、ベッド上で焼損が著しかった箇所は、毛布本体のヒーター線が焼失していた。 ○コントローラーに出火した痕跡は認められなかった。 ○当該製品は、製造から約50年が経過する製品であった。 ○当該製品は、使用者が廃棄しており、詳細を確認することができなかった。 ●当該製品は、毛布本体のヒーター線が異常発熱して焼損した可能性が考えられるが、事故発生時の詳細な状況が不明のため、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||