重大製品事故一覧 2012年度公表
この情報は、「弊社、製品安全・製品セキュリティの基本行動基準」に基づき、公表するものです。
掲載の内容は、速報段階のものであり、今後の追加情報、調査進展等により変更される可能性があります。
「重大製品事故」とは消費生活用製品安全法に規定された下記の事故です。
- 1.死亡事故
- 2.重傷病事故(治療に要する期間が30日以上の負傷・疾病)又は後遺障害事故
- 3.一酸化炭素中毒事故
- 4.火災(消防が火災として確認したもの)
- (1)製品起因が疑われる事故
- (2)製品起因か否かが特定できていない事故
- (3)製品起因による事故ではないと考えられ、今後、第三者判定委員会において審議を予定している案件
- (4)製品に起因して生じた事故かどうか不明であると判断した事故
- (5)製品起因による事故ではないと判断した事故
(1)製品起因が疑われる事故
事故発生日 (発生場所) | 製品名 【機種型式】 | 製品事故に関する情報 | 事業者名 | 管理番号 | |
---|---|---|---|---|---|
2012年 7月20日 (富山県) | 扇風機 【不明】 | 事故内容 | 建物を全焼する火災が発生し、現場に当該製品があった。調査の結果、当該製品の長期使用(約29年)により、モーターコイル巻線の絶縁が劣化したことで、モーターコイル巻線間にレイヤショート(層間短絡)が生じたため、モーター部が異常発熱して、出火に至ったものと推定される。 | 東京芝浦電気(株) (現 東芝ホームテクノ(株)) | A201200441 |
関連情報 | 長年ご使用の扇風機についてのお知らせとお願い | ||||
2012年 10月19日 (新潟県) | 電気冷蔵庫 【GR-435SZB】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、ブレーカーが作動したため確認すると、当該製品を焼損する火災が発生していた。調査の結果、当該製品の断熱材として使用されている発泡ウレタンに充填不良があったため、断熱不良により結露が生じ、結露水が下部のコンプレッサーの始動リレー内部に浸入したため、内部短絡により発煙、発火に至ったものと推定される。 | (株)東芝 (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201200554 |
関連情報 | ----- | ||||
2013年 3月2日 (香川県) | エアコン 【RAS-2854D】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。事故の原因は、当該製品の焼損が著しく、未回収部品もあることから、製品起因か否かを含め、原因の特定には至らなかった。 | 東芝キヤリア(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201201019 |
関連情報 | ----- | ||||
2013年 2月19日 (静岡県) | 電気衣類乾燥機 【ED-D300】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、異音に気付き確認すると、当該製品から出火する火災が発生しており、当該製品を焼損、周辺を汚損した。事故原因は、当該製品の制御基板とヒーターを制御する部品の接触不良により発熱し、発煙・出火に至ったものと推定される。(1990年5月28日からリコール実施) | (株)東芝 (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201200992 |
関連情報 | 東芝衣類乾燥機ED-D300/D600シリーズ無償点検・修理のお知らせ(発煙・発火の恐れがあります) | ||||
2013年 2月2日 (広島県) | 電気温風機 【SF-1002VT】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品から出火する火災が発生し、当該製品を焼損した。調査の結果、当該製品のヒーターにつながる内部配線の接続端子に過熱痕跡が認められたことから、長期使用(約28年)により、当該接続部の接触抵抗が増大し過熱、出火したものと推定される。 | 東芝機器(株) (現 東芝ホームテクノ(株)に事業移管) | A201200895 |
関連情報 | ----- | ||||
2012年 5月23日 (大阪府) | 電気冷蔵庫 【GR-2008T】 | 事故内容 | 住人が不在の間に当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。調査の結果、当該製品の長期使用(約34年)により、始動リレー(起動用電気部品)の接点が接触不良を起こし、異常発熱して出火に至ったものと考えられる。 | 東京芝浦電気(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201200561 |
関連情報 | 東芝冷凍冷蔵庫についてのお願い | ||||
2012年 9月6日 (徳島県) | エアコン 【RAS-181GK】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品のリモコン部(有線)を焼損し、周辺を汚損する火災が発生した。調査の結果、当該製品の運転スイッチの固定ねじが外れていたことや、リモコンケースのねじが緩んでおりケースに隙間が生じていたことから、スイッチのタブ端子部で接触不良又は絶縁不良が生じて出火に至ったものと推定されるが、ねじの外れやねじの緩みが生じた時期や原因を特定できず、製品起因であるか否かも特定できなかった。 | 東京芝浦電気(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201200485 |
関連情報 | ----- | ||||
2012年 4月15日 (三重県) | 電気掃除機 【VC-Y2C】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、発煙し、当該製品を焼損、周辺を汚損する火災が発生した。調査の結果、モーターから出た高温物質片(高温のカーボン片)が、本体内部の排気フィルター(誤って非難燃性材料を使用)に付着したため、発煙に至り、製品を焼損し、周辺を汚損したものと考えられる。 | 東芝ホームアプライアンス(株) | A201200114 |
関連情報 | 東芝クリーナー(掃除機)VC-Y2C/H2C無償製品交換のお知らせ(発煙・発火の恐れがあります) | ||||
2012年 4月3日 (兵庫県) | IH調理器 【BHP-M46K】 | 事故内容 | 当該製品で調理中、その場を離れ戻ったところ、当該製品から出火する火災が発生しており、当該製品を焼損した。調査の結果、当該製品の右IHヒーターの中継ハーネスの端子かしめ部に著しい焼損がみられたこと、加熱コイル端子の絶縁チューブが中継ハーネスとの接続端子部に挟み込まれていたことから、中継ハーネスの端子かしめ部に絶縁チューブの挟み込みによる異常温度上昇が加わったため、かしめ部根元の中継ハーネスの芯線が半断線状態になり異常発熱し、当該芯線が断線、スパークし焼損に至ったものと推定される。(製造から30年以上経過した製品) | (株)東芝 (現 東芝ホームテクノ(株)) | A201200037 |
関連情報 | ----- |
(4)製品に起因して生じた事故かどうか不明であると判断した事故
事故発生日 (発生場所) | 製品名 【機種型式】 | 製品事故に関する情報 | 事業者名 | 管理番号 | |
---|---|---|---|---|---|
2013年 2月5日 (大阪府) | 電気毛布 【CB-180】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。(製造から35年以上経過した製品) | 日本電熱(株)((株)東芝ブランド) | A201200942 |
判断理由 | ○毛布部分の中央部から足元にかけて円形状に大きく焼失し、焼失箇所のヒーター線及びセンサー線の状況が確認できなかった。 ○ヒーター線及びセンサー線の断線部に、溶融痕は認められなかった。 ○断線部以外のヒーター線には経年劣化による柔軟性の低下や蛇行が認められたが発熱の痕跡は認められなかった。 ○電源コード、コントローラー部は焼損しておらず、コントローラーの安全装置(バイメタル式)及び温度調節器は正常に動作した。 ○電動ベッドのマットレスの上に当該製品を敷き、移動しないようマットレスの足元をくるむように当該製品を巻き込んで使用していた。 ●当該製品は、ヒーター線・センサー線が断線し、その際の火花が毛布に着火した可能性があるが、焼失部のヒーター線等の状況が確認できなかったことから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
2013年 1月12日 (北海道) | 電気毛布 【CB-63S】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。(製造から35年以上経過した製品) | 日本電熱(株)((株)東芝ブランド) | A201200858 |
判断理由 | ○当該製品は使用していない部屋のベッド上に1年以上「強」で通電したまま放置されていた。 ○当該製品やマットレスなどの寝具は、中央付近で直径50CMほどの円形に焼失しており、焼損部ではヒーター線などが焼失していた。 ○コントローラーは焼損しておらず、電源コードなどの配線には、断線などの異常が認められなかった。 ○当該製品は検知線や温度ヒューズなどの安全装置があるが、作動状態を確認できなかった。 ●当該製品は毛布の中央付近が焼損しており、1年以上「強」で通電したまま放置されていたこと、焼損部が焼失して確認できない箇所があることから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
2013年 1月17日 (大分県) | 布団乾燥機 【MD-S2】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、異常に気付き確認すると、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生していた。 | 東芝ホームテクノ(株) | A201200825 |
判断理由 | 調査の結果、当該製品の焼損が著しく、一部確認できない部品もあり、製品起因か否かも含め、原因の特定には至らなかった。 | ||||
2012年 10月27日 (兵庫県) | ヘアードライヤー 【HDH-301】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。 | 東芝電気器具(株) (現 東芝ホームテクノ(株)) | A201200606 |
判断理由 | ○当該製品は、樹脂製のハンドル部分が焼損し、電源コードは被覆が焼失して、数か所で断線していた。 ○電源コードの断線部に溶融痕が認められたが、一次痕か二次痕かの特定はできなかった。また、電源コードの一部は未回収であった。 ○ヒーター、モーター、スイッチなどの他の電気部品に異常は認められなかった。 ●当該製品の内部部品に出火の痕跡は認められなかったが、電源コードの溶融痕が一次痕か二次痕か特定できなかったことから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
2012年 10月10日 (大阪府) | 電気洗濯機 【AW-42SG】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。(使用期間:リサイクル品で20日) | 東芝ホームアプライアンス(株) | A201200533 |
判断理由 | ○当該製品は上部の蓋、操作パネル等が焼損により脱落した状態であり、金属製の外郭の正面から両側面にわたって焼損していた。 ○当該製品の電源基板に接続される内部配線が、基板上のコネクターから約5CMの位置で断線し、断線部に溶融痕が認められたが、一次痕か二次痕かの特定はできなかった。 ○他の電気部品に出火の痕跡は認められなかった。 ○当該製品の電源プラグはコンセントに接続されていたが、事故時は使用されていなかった。 ●当該製品の残存部品に出火の痕跡は認められなかったが、内部配線の溶融痕が一次痕か二次痕か特定できなかったことから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
2012年 9月17日 (福井県) | 電気洗濯機 【AW-70GC】 | 事故内容 | 住宅1棟を全焼する火災が発生し、現場に当該製品があった。 | 東芝家電製造(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201200481 |
判断理由 | ○当該製品は、全体的に焼損が著しく、ふたなどの樹脂部分は溶融・焼失し、内部には落下物が入り込んでいた。 ○溶融樹脂の中に埋もれていた電源基板及びコントロール基板などの電気部品に出火の痕跡は認められなかった。 ○当該製品の電源コードは、本体背面の取り出し口で断線しており、断線部から先の電源コードと電源プラグは確認できなかった。 ○当該製品背面の床面が著しく焼損していた。 ●当該製品は焼損が著しく、確認できない部品があることから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
2012年 6月15日 (東京都) | 電子レンジ 【EMC-M10】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品を焼損する火災が発生した。 | 株)クリスタル電器(Electrolux by TOSHIBA ブランド) | A201200299 |
判断理由 | ○導波管カバー裏側に、焼損した痕が見られ、一部穴が開いていた。 ○マグネトロンはアンテナキャップの一部に穴が開いていたが、それ以外のところに異常は認められなかった。 ○導波管カバー以外に庫内に焼損した痕跡は認められなかった。 ○導波管カバーの裏側の残留物の元素分析を行ったが、主に炭素が検出された。 ●当該製品の庫内の導波管カバー裏側に煮汁などの食品が浸入したため、付着した食品カスなどに電波が集中し、炭化・スパークが生じ出火したと推定されるが、既に残留物が焼損していることから付着物が特定できず、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 |