重大製品事故一覧 2011年度公表
この情報は、「弊社、製品安全・製品セキュリティの基本行動基準」に基づき、公表するものです。
掲載の内容は、速報段階のものであり、今後の追加情報、調査進展等により変更される可能性があります。
「重大製品事故」とは消費生活用製品安全法に規定された下記の事故です。
- 1.死亡事故
- 2.重傷病事故(治療に要する期間が30日以上の負傷・疾病)又は後遺障害事故
- 3.一酸化炭素中毒事故
- 4.火災(消防が火災として確認したもの)
- (1)製品起因が疑われる事故
- (2)製品起因か否かが特定できていない事故
- (3)製品起因による事故ではないと考えられ、今後、第三者判定委員会において審議を予定している案件
- (4)製品に起因して生じた事故かどうか不明であると判断した事故
- (5)製品起因による事故ではないと判断した事故
(1)製品起因が疑われる事故
事故発生日 (発生場所) | 製品名 【機種型式】 | 製品事故に関する情報 | 事業者名 | 管理番号 | |
---|---|---|---|---|---|
2012年 1月5日 (京都府) | 電子レンジ 【ER-FE44】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。調査の結果、当該製品のメイン基板の電源入力部のコンデンサー又は電源リード線を接続するタブ端子部から出火したものと考えられるが、焼損が著しいため、事故原因の特定には至らなかった。 | 東芝ホームアプライアンス(株) (現 東芝ホームテクノ(株)) | A201100833 |
関連情報 | ----- | ||||
2012年 3月20日 (岡山県) | 電気洗濯機 【AW-GN70DC】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、異臭がしたため確認すると、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生していた。調査の結果、当該製品の製造時に、モーターリード線等を束ねたワイヤーハーネスが、管理寸法を外れ、緩みに余裕がない状態で機体内部に取り付けられていた。このため、水槽揺れの影響によりワイヤーハーネスに想定以上の繰り返し屈曲及び張力が加わり、モーターリード線が断線してスパークが生じ、出火に至ったものと考えられる。 | 東芝家電製造(株) (現、東芝ホームアプライアンス(株)) | A201101163 |
関連情報 | ----- | ||||
2011年 7月31日 (大分県) | エアコン 【RAS-285JDR-V5】 | 事故内容 | 当該製品から出火する火災が発生し、当該製品が焼損、周辺が汚損した。調査の結果、当該製品内部のファンモーターの電源コネクタ部で接触不良やトラッキング現象で異常発熱が生じて出火したものと推定され、製品に起因する事故と考えられるが、焼損が著しく、事故原因の特定には至らなかった。 | 東芝キヤリア(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201100335 |
関連情報 | ----- | ||||
2011年 9月24日 (東京都) | 扇風機 【S-35DC】 | 事故内容 | 学校内で火災報知器が鳴動したため確認すると、当該製品から出火する火災が発生しており、当該製品及び周辺が焼損した。事故原因は、長期使用(約39年)により、モーターコイル巻線の絶縁が劣化し、レイヤーショート(コイル巻線の線間でショートする層間短絡)が生じたため、モーター部が過熱し、出火に至ったものと考えられる。なお、事業者は、事故の再発防止を図るため、平成19年9月7日から同社WEBサイトに「長年ご使用の扇風機の使用についてのお知らせとお願い」として注意事項を掲載し、不具合がある場合には使用を中止するよう呼び掛けている。 | 東芝ホームテクノ(株) | A201100461 |
関連情報 | 長年ご使用の扇風機についてのお知らせとお願い | ||||
2011年 9月2日 (熊本県) | 扇風機 【H-30PAP】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品から出火する火災が発生し、当該製品及び周辺が焼損した。事故原因は、長期使用(約39年)により、モーターコイル巻線の絶縁が劣化し、レイヤーショート(コイル巻線の線間でショートする層間短絡)が生じたため、モーター部が過熱し、出火に至ったものと考えられる。なお、事業者は、事故の再発防止を図るため、平成19年9月7日から同社WEBサイトに「長年ご使用の扇風機の使用についてのお知らせとお願い」として注意事項を掲載し、不具合がある場合には使用を中止するよう呼び掛けている。 | 東芝ホームテクノ(株) | A201100404 |
関連情報 | 長年ご使用の扇風機についてのお知らせとお願い | ||||
2012年 1月25日 (長崎県) | 電気冷蔵庫 【GR-2008T】 | 事故内容 | 当該製品から出火し、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。事故原因は、長期使用(約34年)によって、圧縮機用モーターの始動リレーの接点が接触不良となったため異常発熱し、出火に至ったものと考えられる。 | 東京芝浦電気(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201100964 |
関連情報 | 東芝冷凍冷蔵庫についてのお願い | ||||
2012年 1月15日 (愛知県) | 電気冷蔵庫 【GR-2027T1】 | 事故内容 | 異臭がしたため確認すると、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生しており、1名が負傷した。事故原因は、長期使用(約34年)により、始動リレー(オーバーロードリレー一体型)端子部の接触不良、もしくは、圧縮機の固着によりオーバロードリレーが頻繁に作動を繰り返したため、異常発熱し、出火に至ったものと推定される。 | 東京芝浦電気(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201100886 |
関連情報 | 東芝冷凍冷蔵庫についてのお願い | ||||
2011年 8月29日 (東京都) | ドラム式洗濯乾燥機 【TW-150VC】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、異臭がしたため確認すると、当該製品上部から出火する火災が発生しており、当該製品及び周辺が焼損した。事故原因は、当該製品内部の上部に設置されたサーマルスイッチの接続端子と可動接点板をカシメた部分に溶融が認められたことから、カシメ部が過熱したことによりサーマルスイッチから出火し、当該製品上部に延焼したものと推定されるが、サーマルスイッチは焼損が著しく、カシメ部が過熱した原因の特定はできなかった。 | 東芝ホームアプライアンス(株) | A201100394 |
関連情報 | ----- | ||||
2011年 7月27日 (大阪府) | エアコン 【RAS-632SDR】 | 事故内容 | 事故原因は、当該製品は、湿度の影響により、高圧基板の電流検出回路に取り付けられているチップ抵抗の抵抗値が低下したため、電流が制御できず、電気集塵部において湿気を含んだホコリを介して、スパークが起こり、電気集塵部の樹脂フレームが溶融したものと考えられるが、詳細な使用状況が不明であることから、原因の特定には至らなかった。 | 東芝キヤリア(株) (現東芝ホームアプライアンス(株)) | A201100325 |
関連情報 | ----- | ||||
2011年 7月22日 (岐阜県) | 電気洗濯乾燥機 【AW-80VBE2】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、異臭がしたため確認すると、当該製品から発煙し、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生していた。事故原因は、当該製品は、製造時にモーター接続端子部の取付不良があったため、接続端子部でスパークが発生したため異常発熱し、出火に至ったものと推定される。 | 東芝ホームアプライアンス(株) | A201100310 |
関連情報 | ----- | ||||
2011年 6月29日 (東京都) | 電気冷蔵庫 【GR-130SB】 | 事故内容 | 当該製品の右上付近から出火する火災が発生し、当該製品が焼損した。事故原因は、当該製品の冷凍室周辺の霜取りをした際の水が、近傍のスイッチの端子部に流れ込んでしまう構造であったため、端子間でトラッキングが発生し、発火に至ったものと考えられる。(製造から40年以上経過した製品) | 東京芝浦電気(株) (現 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201100248 |
関連情報 | 東芝冷凍冷蔵庫についてのお願い |
(4)製品に起因して生じた事故かどうか不明であると判断した事故
事故発生日 (発生場所) | 製品名 【機種型式】 | 製品事故に関する情報 | 事業者名 | 管理番号 | |
---|---|---|---|---|---|
2011年 5月23日 (東京都) | 電気洗濯機 【AW-C60VP】 | 事故内容 | ブレーカーが作動したため確認すると、当該製品及び周辺を焼損する火災が発生していた。 | 東芝ホームアプライアンス(株) | A201100187 |
判断理由 | ○当該製品は、集合住宅2階のベランダに設置され、使用中ではなかったが、上部が著しく焼損していた。 ○上部に取り付けられている基板は、焼損が著しく、確認できない部分があった。 ○基板上の電子部品には、過電流が流れた痕が認められた。 ○モーター、内部配線、電源コード等には、出火の痕跡は認められなかった。 ●当該製品は、事故時は使用中でないものの基板上の部品に過電流が流れた痕跡があり、内部から出火に至ったものと推定されるが、基板の焼損が著しいことから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
2012年 1月22日 (大阪府) | 電気毛布 【CB-135】 | 事故内容 | 当該製品及び周辺を焼損する火災が発生した。 | 日本電熱(株)((株)東芝ブランド) | A201100925 |
判断理由 | ○当該製品は布団の中に強状態で10日間置かれていた。 ○毛布部は、中央部付近から右半分が焼失しており、焼損部のヒーター線やセンサー線が焼失していた。 ○焼損していないヒーター線やセンサー線は、絶縁被覆に経年劣化(製造後約40年)による柔軟性の低下が認められるが、変色などの異常は認められなかった。 ○コントローラーや電源コードなどには、焼損などの異常が認められなかった。 ●当該製品の確認できた部品には発火痕跡が認められないが、焼損が著しく、過去の使用状況が不明なことから、製品起因か否かも含め、事故原因の特定には至らなかった。 | ||||
2011年 12月13日 (山口県) | 電気毛布 【CB-612N】 | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品を焼損する火災が発生した。 | 日本電熱(株)((株)東芝ブランド) | A201100776 |
判断理由 | ○当該製品は焼損が著しく、本体はほとんど焼失していた。 ○コントローラー部は、外郭樹脂ケースの表面は焼損していたが、コントローラー内部からの出火の痕跡は認められなかった。 ○当該製品の電源コード本体側プロテクター部の端部において、コード芯線が2箇所で断線し、片方に溶融痕が認められたが、一次痕、二次痕の特定はできなかった。また、もう一方には、素線のよれ、素線表面の荒れ、線径の減少が認められた。 ○コントローラー内部の温度ヒューズは溶断していた。 ○当該製品は、製造後、約28年経過していた。 ●当該製品の電源コード本体側プロテクター部の端部に、屈曲などの過度な外力が繰り返し加わったため、コード芯線が断線し、スパークが生じ、出火に至ったものと推定されるが、本体の焼損が著しいことから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。 |
(5)製品起因による事故ではないと判断した事故
事故発生日 (発生場所) | 製品名 【機種型式】 | 製品事故に関する情報 | 事業者名 | 管理番号 | |
---|---|---|---|---|---|
2011年 9月19日 (北海道) | ガスこんろ(LPガス用) 【TP-RS37】((株)東芝ブランド:型式TP-KR382) | 事故内容 | 当該製品を使用中、当該製品のリモコン部(有線)から出火する火災が発生し、当該製品及び周辺が焼損した。 | 髙木産業(株) ((株)東芝ブランド) | A201100454 |
判断理由 | ○リモコンは、運転スイッチ端子に接続されている4本の配線のうち、3本が接続端子部で断線し、配線間で短絡スパークが発生していた。 ○接続端子部の一本は、酸化で脆くなっており、厚さが薄くなっていた。 ○リモコン本体は、壁面に固定されていなかった。 ●当該製品は、リモコンが固定されていなかったため、配線に自重やリモコン操作時の負荷が加わったため、リモコン内部の配線接続部で接触不良が生じ異常発熱して、短絡スパークにより、火災に至ったものと推定される。 | ||||
2011年 12月6日 (東京都) | ガスストーブ(開放式)(都市ガス用) 【GSN-200】 | 事故内容 | 1名が死亡した状態で発見され、現場に当該製品があった。(CO中毒) | 東芝ガス機器工業(株)(窓口 東芝ホームアプライアンス(株)) | A201100717 |
判断理由 | ○当該製品には、台所のガス栓から引いたガスホースが接続されていた。 ○使用中の当該製品からは、0.2%以上の一酸化炭素が検出された。 ○当該製品の赤外線ネットにはススが付着しており、反射板表面、外郭上面の一部も黒くなっていた。 ○当該製品のバーナーの一次空気取り入れ口に取り付けられている空気調整器が適切に設定されておらず、十分な空気量が確保されていなかった。なお、当該製品の空気調整器は使用するガス種(6Aと13A)にあわせて空気流入量を調節できるものである。 ○空気調整器の設定を適切に直したところ、一酸化炭素濃度は人体に影響のない程度まで低下した。 ○空気調節器の設定が変えられた経緯は確認出来なかった。 ●当該製品の詳細な使用状況が不明のため事故原因の特定には至らなかったが、当該製品の空気取り入れ口の調節器の設定が変更されていたために、不完全燃焼状態になり、高濃度の一酸化炭素が発生した結果、事故に至ったものと考えられ、製品に起因しない事故と推定される。 | ||||
2012年 1月16日 (滋賀県) | 石油ストーブ(開放式) 【OVH-L23】 | 事故内容 | 当該製品に点火後、異臭と異音がしたため確認すると、当該製品から出火する火災が発生しており、当該製品及び周辺を焼損した。 | 東芝ホームテクノ(株)(日立アプライアンス(株)ブランド) | A201100885 |
判断理由 | ○当該製品には乾電池が装着されておらず、使用者は点火棒で当該製品に点火していた。 ○当該製品の外郭には、燃えた痕跡は認められなかったが、内部の電子式消臭装置や油タンク収納部内の油受けが焼損していた。 ○内部には多量のホコリが堆積しており、ホコリの燃えかすが認められた。 ○当該製品に、異常燃焼や油漏れの痕跡は認められなかった。 ●当該製品の詳細な使用状況が不明のため事故原因の特定には至らなかったが、当該製品に出火に至る異常は認められないことから、使用者が当該製品を点火棒で点火した際に、内部に堆積していたホコリに火がつき、周りに燃え移ったものと考えられ、製品に起因しない事故と推定される。なお、取扱説明書には「ストーブ、およびストーブの周辺はいつもきれいに掃除しておく」また、点検内容として「油やホコリで汚れている場合は、乾いたやわらかい布でふく」旨、記載されている。 |