当社は、冷凍冷蔵庫の新製品として、「VEGETA(ベジータ)」GR-G56FXV、GR-G51FXVを9月下旬より発売します。
新製品は、野菜専用冷却の湿度約100%注1のうるおい冷気とピコイオンで野菜を長持ちさせます。野菜室と冷蔵室の温度変化と扉開閉から買い物周期と収納量、さらに減少量を推定し、うるおい冷気とピコイオン供給量を制御します。また省エネ制御として、当社独自の冷却技術(ツイン冷却)、断熱技術、制御技術(13個のセンサー、3つの節電サポート機能)による「ECOモード」運転を搭載しています。
さらに、使いやすさに配慮して、使用頻度の多い野菜室を中央に配置した当社独自のレイアウトになっています。加えて、卵スタンドとフリーケースを組み合わせて、冷蔵室のどこにでも置ける形にしました。整理しにくいチューブ類もすっきり収納できる小物スタンドも新採用しています。
チルドケースも、従来機種比注2で横幅を1.7倍に広げ、整理しやすいよう仕切りを設けました。ガラス素材のドアには、機能の設定操作時だけ必要なメニューを表示できる「スマートタッチ」パネルを採用しています。
東芝のホームITシステム「フェミニティ」と接続注3することで、外出先からもスマートフォンや携帯電話から「遠隔操作での節電設定」や異常を感知した時の「お知らせ」通知を受けることが可能です(別売のHAアダプタが必要です)。さらに別売の庫内カメラの設置により、スマートフォンや携帯電話注4で外出先からいつでも庫内を見ることができます。
また「VEGETA」シリーズとして、ガラスドアの400L、600Lのクラス2機種を10月上旬と12月上旬より、鋼板ドアの4機種を9月中旬より順次発売します。
新製品の概要
商品化の背景と狙い
2013年度の国内の家庭用冷凍冷蔵庫の需要は、約450万台を見込んでいます(当社予測)。またここ数年、500L以上の冷蔵庫の構成比が増加しています。また、東日本大震災以降、定着した節約・節電志向を背景に、「省エネ」機能の重視と、家庭内の効率的な省エネとして、HEMS等への関心も高まってきています。こうした状況を踏まえ、当社は節約・節電意識を反映し、HEMSへの対応を加えた大型冷蔵庫を商品化し、発売します。
新製品の主な特長
1. 野菜専用冷却のうるおい冷気とピコイオンで野菜を長持ち
新製品は、湿度約100%のうるおい冷気とピコイオンで野菜を長持ちさせます。冷蔵庫の動作情報(野菜室と冷蔵室の温度変化と冷蔵室のドア開閉の情報)をもとに、冷蔵室と野菜室への収納の有無、収納量注5、さらに買い物周期から減少量を予測して、野菜専用冷却のうるおい冷気およびピコイオンの制御を行います。野菜の収納量が減少した場合、野菜室の湿度が下がらないように、優先的にうるおい冷気を供給し、高湿度環境を維持します。さらにセラミック低温触媒のはたらきで、野菜の老化を促進するエチレンも分解注6します。
2. 3つの節電サポート機能を含む「ECOモード」運転
新製品は、当社独自の冷却技術(ツイン冷却方式)、断熱技術(高性能真空断熱材採用)、制御技術(13個のセンサー等)による「ECOモード」運転で省エネ性能を実現しています。「ツイン冷却」は、冷蔵・野菜室と冷凍室それぞれを専用の冷却器で冷やす方式です。冷やしすぎのムダを省き、冷えムラをなくして常に均等に冷やします。さらに、「ECOモード」の節電サポート機能(「節電」、「おでかけ」、「ピークシフト」)により、最大で約20%注7の節電が可能です。
「節電」:
食品に影響のない範囲で庫内温度調節と結露防止ヒーターの制御を変え、通常の「ECOモード」運転時よりさらに消費電力を約10%注8削減します。
「おでかけ」:
設定して2時間経過後、冷蔵室または製氷室のドアを開けるまで、庫内温度の調節と、通常時よりも自動製氷の回数を減らすことで、通常運転時時から約20%消費電力を削減します。
「ピークシフト」:
冷蔵庫を使用中に最も電力を消費する霜取りを設定時より約4時間先に延ばします。
3. 使いやすさへの配慮
1)「野菜室がまんなか」:
重い野菜も屈まずに出し入れできる東芝独自のレイアウトです。アシストレール注9を使っているため、軽い力で引き出せます。
2)「フリーケース」&「小物スタンド」:
どこにでも置ける「フリーケース」と、「小物スタンド」を新採用しました。「フリーケース」は卵スタンドを入れると卵ケースとして使え、卵の収納場所を自由に移動できます。卵スタンドだけ取り出してドアポケットにも置くこともできます。「小物スタンド」は、ドアポケットに置いて仕切りとして使ったり、フリーケースと組み合わせて、薬味のチューブ類、散らばりやすい調味料等の小物、封を切った袋入り食品等の収納に利用できます。
3)仕切りつき除菌注10、注11チルド「ワイドタイプ」:
従来機種比、約1.7倍横幅(内寸497. 7mm)が広くなったチルドケースには仕切りを設け、整理しやすくしました。
4)野菜そのまま冷凍:
下ゆでなしで生のまま野菜を簡単に冷凍する機能です。
5)熱もの冷凍:
炊き立てのご飯などを熱いままおいしさを保って冷凍する機能です。
6)ピコイオン除菌:
冷蔵室と野菜室の冷気、また食品や庫内壁面を除菌、脱臭注12します。
4. 3色の強化処理ガラスドア
(GR-G62FXV、GR-G56FXV、GR-G51FXV、GR-G43GXV注13)
新色のクリアライトゴールド(ZS)を追加した3色の強化処理ガラスをドアに採用しています。
750mm幅のGR-G62FXVと600mm片開きのGR-G43GXVを含む4機種にガラスドアを採用しました。機能を設定する操作時に必要なメニューのみが浮き上がるタッチ方式の「スマートタッチ」パネルは、凹凸が無いためお手入れも簡単です。
5. 「フェミニティ」との接続で、可能な新サービス(GR-G56FXV、GR-G51FXV)
東芝のホームITシステム「フェミニティ」に接続することで、外出先からスマートフォン、携帯電話で、節電サポート機能の設定、消費電力の確認などができます。故障予知診断に基づく通知、使用状況に応じた省エネ・節電対策のアドバイス、節電効果などの情報確認もできます。また、遠隔地に住む家族の生活状況を冷蔵庫の使用状況を通じて確認することもできます。遠隔地に住む家族が冷蔵庫を使用していない場合に通知するメールを特定のアドレスで受信することも可能です。
また、庫内カメラユニット(HNW-RCB1:別売)の設置により、外出先から冷蔵庫の庫内を確認できます。庫内カメラユニットは、設定した時刻に自動起動し、1日1回庫内を撮影して「フェミニティ」サーバに画像データを送信します。また、外出先のスマートフォン、携帯電話などからの撮影指示も可能です。庫内カメラを利用して、遠隔地に住む家族の食生活の様子を見守ることもできます。最大3台まで接続可能です。HEMS環境を整えるための標準プロトコルであるECHONETLITE注14に対応しており、新サービスは、11月より開始予定です。
「フェミニティ」接続によるサービスの概要
(ホームITシステム「フェミニティ」との接続と新サービスに必要です)
HAアダプタ(HNW-ADB1):
BLUETOOTH®注15通信により「ITアクセスポイント注16(BTR-4010AZ)」に接続します。冷蔵庫扉上のヒンジ部に接続できます。
庫内カメラユニット(HNW-RCB1) :
HAアダプタ内蔵の電池駆動式です。1日1回の定刻撮影は、庫内カメラが自動で起動し庫内を撮影後、画像データを「フェミニティ」サーバへ送ります。
スマートフォンや携帯電話から撮影を指示した時は、冷蔵庫本体に接続されたHAアダプタからの指令で冷蔵室庫内のLED(天井灯)が点滅し、スリープ状態になっている庫内カメラを起動します。
撮影指示を受け付けた庫内カメラは内蔵のLEDを使用して庫内を撮影し、画像データをサーバへ送ります。撮影した画像はスマートフォンや携帯電話から見ることができます。
庫内カメラユニットは、設置用ホルダー(2種類)を付属しているため、冷蔵室、野菜室などへの取り付けが可能です。
6. 「人を想うプロジェクト」に基づくデザイン
「人を想うモノづくり」をコンセプトに「使う人にとっての価値の追求」を、改めて東芝のモノづくりのDNAとして見つめ直し、機能・品質・デザイン・コミュニケーション、すなわちモノづくりのすべてにおいてこの考え方を貫き、ユーザーにとってより魅力的な価値を提供します。
環境への取り組みについて
東芝グループは、「地球内企業」として持続可能な地球の未来に貢献するため、「東芝グループ環境ビジョン2050」を策定し、総合環境効率を2000年度基準で2050年度までに10倍に高める目標を掲げています。この実現に向け、「東芝がモノを作るときのエコ"Green of Process"」、「東芝の作る製品がエコ"Green of Product"」、さらに、効率の高いエネルギー供給機器の開発などの「環境技術で貢献するエコ"Green by Technology"」、の3つのGreenで地球との共生や豊かな価値の創造のための取り組みを行っていきます。
東芝グループは、こうした環境への取り組みを一層加速するとともに、広く訴求するため、「ecoスタイル」をグローバル統一ブランドと定めています。
注釈一覧
- 注1 庫外温度30℃、野菜専用冷却運転時、冷蔵側冷却器着霜状態での冷却器直下の湿度。また、庫内湿度を約100%にするわけではありません
- 注2 GR-F51FXV 294mmとGR-G51FXV 497. 7mm、チルドケース内寸の比較。
- 注3 全ての機種及びバージョンで動作を保証するものではありません。機種及びバージョンによっては動作しない場合があります。
- 注4 サービスを利用するには、別売品のHAアダプタ(HNW-ADB1)、ITアクセスポイント(BTR-4010AZ)、パソコンとインターネット環境、「フェミニティ倶楽部」への入会が必要です。
- 注5 収納量は「多い」「普通」「少ない」「無し」の4段階を設定
- 注6 セラミック低温触媒におけるエチレンガス分解の当社試験結果による。【試験方法】ガスクロマトグラフ法【試験条件】試験空間:125L、風量:200L/min、初期濃度:20ppm、分解速度:38μl/h。
- 注7 「ECOモード」通常運転とおでかけ機能との比較。当社試験環境室において、以下の当社試験条件にて測定した値。条件:ビルトイン設置状態のGR-G51FXVにおいて。周囲温度35℃時。ECOモード通常運転:冷蔵室「中」・冷凍室「中」設定。扉開閉なし。製氷運転あり。おでかけ機能:おでかけ機能設定。使用環境・機種により測定値は異なります。「おでかけ機能」効果の測定条件はJIS C 9801(2006年)測定基準とは異なります。
- 注8 ECOモード通常運転と節電機能との比較。当社試験環境室において、以下の当社試験条件にて測定した値。条件:ビルトイン設置状態のGR-G51FXVにおいて。周囲温度30℃時。ECOモード通常運転:冷蔵室「中」・冷凍室「中」設定。扉開閉なし。製氷運転あり。節電機能:節電機能設定。使用環境・機種により測定値は異なります。「節電機能」効果の測定条件はJIS C 9801(2006年)測定基準とは異なります。
- 注9 GR-G43GXV、GR-G43Gは、アシストレールを搭載していません。
- 注10 試験依頼先(財)日本食品分析センター、試験方法寒天平板培養法(冷蔵庫内環境における)、除菌方法ピコイオン噴霧による菌の除去、対象場所野菜室、冷蔵室、チルドルーム、卵ケース内、試験結果99%以上の除菌効果を確認。試験結果は、実使用空間の実証結果ではありません。
- 注11 GR-G43GXV、GR-G43Gは、除菌機能のないワイドチルドルームを採用しています。
- 注12 ピコイオンユニットの働きにより、ニオイ分子を分解。全てのニオイがとれるわけではありません。
- 注13 GR-G43GXVは、クリアシェルホワイト(ZW)、クリアライトゴールド(ZS)の2色のみ。
- 注14 ECHONET LITEは、エコーネットコンソーシアムにて2011年7月に策定されたHEMS構築のための通信規格です
- 注15 BLUETOOTH®は、その商標権者が所有しており、東芝はライセンスに基づき使用しています。
- 注16 ITアクセスポイント(BTR-4010AZ:別売)は、東芝ライテック㈱の取り扱い商品です。
新製品の主な仕様
掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。