当社は、独自の「真空技術」と新「うまみドーム蒸気口」の採用により、お米本来の甘みと食感を引き出すことで「かまどのような炊き上り」を目指した「真空圧力IH保温釜 RC-10VGE、RC-18VGE」を8月上旬より発売します。
おいしいごはんは、お米本来の甘みと、かたさとねばりといった食感をバランス良く併せ持ち、はり・つやのある炊き上がりと言われています。そのためには、お米の芯までしっかり吸水させること、炊飯時にゆっくりと甘みを引き出した後、沸騰立ち上げ時の連続した沸騰が大切です。
当社は、独自の「真空技術」により短時間でのお米の芯までの吸水が可能です。さらに、新製品では、消費電力1420W、釜底「WAVE加工」の倍増、および釜底の厚みを5mmから7mmに増した「鍛造かまど銀釜」、「うまみドーム蒸気口」などの新採用により大火力による沸騰立ち上げ時の連続した沸騰を可能にしています。
「鍛造かまど銀釜」は、釜底の「WAVE加工」による激しい噴き上げ対流で内釜内をすばやく加熱し7mmの釜底で蒸らし時の蓄熱効果を向上しました。加えて、連続加熱を可能にする「うまみドーム蒸気口」は、お米のうまみの素といわれているおねば(ごはんを包む甘みと粘りが引き出されたデンプン、α化したお米から出る) を逃がさない構造になっています。この蒸気口は蒸気とおねばを分離して、蒸気のみを排出し、おねばを内釜に戻して炊き上げます。
これらにより、「かまど名人」コースでは、「甘み」(還元糖量)は約17%注1向上しています。
「かまど名人」コースの他、炊飯時間を従来の30分から28分に短縮注2し、時短とおいしさを両立させた「そくうま」コース、などの炊飯コースがあります。「そくうま」コースは「ふつう」コースより消費電力も抑えています注3。
また、お米の保存にこだわるニーズもあり、袋の中の空気を抜いてお米を上手に保存できる、ダブルポンプを活用した「密封米(まい)パック」機能も今回初めて搭載しました。
- 注1 還元糖量(ソモギー・ネルソン法で測定) 当社従来機種との比較において 当社2006年モデル RC-10MG ふつうコース:86Mg/ごはん100g RC-10VGE かまど名人コース 101Mg/ごはん100g
- 注2 当社2010年モデルRC-10VGD:30分 2011年モデル RC-10VGE:28分 お米のコースは<白米>3カップ炊飯時(室温、水温23℃、標準の水加減)
- 注3 RC-10VGE 3カップ炊飯時(室温、水温23℃、標準の水加減)<白米>「そくうま」コース192WH,<白米>「ふつう」コース206WH
新製品の概要
商品化の背景と狙い
2011年度の保温釜の国内総需要は、昨年より微増の約620万台を見込んでおり、このうちIH方式の構成比は台数で約7割と予測しています(東芝調べ)。「内食化傾向」は続いており、家でおいしいごはんを食べたいというニーズは依然多く見られます。お米の産地、銘柄へのこだわりも見られ、インターネット等で取り寄せるユーザーも増えています(東芝調べ)。当社は、こうした現状を踏まえ、「かまどのような炊き上り」に近づけたごはんのおいしさと、こだわりのお米の保存にも配慮した「真空圧力IH保温釜」の新製品を商品化し発売します。
新製品の主な特長(RC-10/18VGE)
1. かまどのような連続沸騰を可能にした新「うまみドーム蒸気口」
ごはんをおいしく炊くには、十分な吸水、ゆっくりした加熱に続く大火力の沸騰立上げと連続沸騰、高温を維持したままでの蒸らしが大切です。これは昔ながらの「はじめチョロチョロ、中パッパ」と言われるような「かまど」の炊飯工程と同じで、特に沸騰立上げ時の加熱を強くすることで、かたさとねばりのバランスの良いごはんになります。
新製品は、沸騰立ち上げ時の炊飯熱量を約2割高めると同時に注4 「うまみドーム蒸気口」を新採用することで、大火力での連続した沸騰を実現しました。新開発の「うまみドーム蒸気口」は沸騰により大量に吹き上がる「おねば(うまみ成分)」を蒸気と分離し、蒸気のみ外へ逃しおねばを吹きこぼさずに釜内のご飯に戻して炊き上げる構造です。
また、圧力をかけて高温を維持することで、お米の芯までふっくらもちもちに炊き上げます。
これらにより、「かまど名人」コースでは、「甘み」(還元糖量)は約17%向上注1し、かたさとねばりのバランスの良い炊き上がりを実現しました。
- 注4 沸騰立上げ工程の加熱量 当社2010年モデル RC-10VGDとの比較において RC-10VGE(52. 6WH)、RC-10VGD(40. 9WH)
2. 羽釜のような熱対流で、高火力を米に伝える「鍛造かまど銀釜」
溶湯鍛造製法で一品ずつ丁寧に作り上げる内釜は、かまどの羽釜を模した約60度の丸底により、内部に強い熱対流を起こして全体にすばやく熱を伝えます。鍛造厚釜の外面には高熱伝導素材の銀に加え、熱伝導の良いダイヤモンドと遠赤素材をコーティングしています。
新製品では、釜底の厚みを従来の5mmから7mmへと厚くして蓄熱性を高めました。さらに、釜底の中心部の熱の噴き上げ熱対流をおこすWAVE加工を従来機種の2倍注5に増やし、沸騰の勢いを強くすることで、釜内の温度ムラを低減しています。また蓄熱効果により、蒸らし時に高温を維持できるため、うまみを閉じ込めることができます。
- 注5 RC-10VGEにおいて14本、RC-18VGE 22本、当社2010年モデルRC-10VGD 7本、RC-18VGE 11本
3. おいしさにこだわった28分注2の「そくうま」コース
当社独自の「そくうま」コースは、朝食、お弁当、帰宅後の夕食など短時間での食事の準備に便利と高い評価をいただいています。新製品では沸騰開始時の高火力により、炊飯時間は従来よりさらに2分短縮し注2約28分になりました。真空ならではの急速吸水で、わずかな時間で芯まで吸水。圧力加熱との合わせ技で、お米ひと粒ひと粒、芯まで加熱できるので、早炊きとはひと味違う、おいしいごはんを炊き上げます。炊飯時間は短く、消費電力量も抑えられるコースで、ふつうコースに比べ消費電力量は約6%削減注6できます(省エネ法特定機器「電気ジャー炊飯器」の測定方法による)
- 注6 RC-10VGEにおいて3合炊飯時 ふつうコース 206WH そくうまコース 192WH
4. お米の保管にも気を配る「密封米(まい)パック」機能
お米の産地、銘柄にこだわる方が多い中、おいしく炊くためにはお米の保管状態も大切です。新たにお米専用として「密封米パックアタッチメント」と「密封パック」を付属しました。ダブルポンプを利用することで、お米を入れた密封パックの空気を抜き、上手に保存できる「密封米(まい)パック」機能を新たに搭載しました。「密封米パックアタッチメント」は収納時に本体脇等にも付けられる便利なマグネット付です。
5. 便利な機能
キャビネットに置いて炊ける「蒸気セーブ」コース
炊飯時の圧力で沸点が高くなることを利用して、蒸気の発生量を「ふつう」コースから約8割注7削減したコースです。炊飯時の湿気やニオイが気になる方におすすめです。
予約炊飯もおいしい「真空うるおい予約」
予約炊飯では、お米の浸水時間が長いため炊き上がりがやわらかくなりがちですが、「真空うるおい予約」ならおいしく炊き上げます。電力使用量のピーク時間を避ける早朝の炊飯などに便利です。
「ダブル真空美白保温」
真空機能によって釜内の空気を抜くことで酸素濃度を下げ、ごはんの黄ばみ、においの発生を防ぎます。また、水分の蒸発も防げるためご飯のぱさつきも抑えられます。白米は最長40時間の保温が可能です。糠(ぬか)があるため酸化しやすい玄米もダブル真空ポンプで釜内をすばやく真空にできるため、12時間の保温が可能です。
「ダブル真空仕上げ」
炊飯後に内釜の中に残る余分な水蒸気を、真空ポンプで抜くことでごはん表面のベタつき、固まりを抑えます。
「炊込み」「炊込みおこげ」コース
「炊込み」ごはんのコースに加え、香ばしいおこげを付けられる「炊込みおこげ」コースが選べます。
- 注7 炊き方「白米・ふつう」3合炊飯時、排出蒸気量51MLに対し、「白米・蒸気セーブ」排出蒸気量約11ML。炊飯量や周囲環境によって、排出蒸気量は異なります。
6. 使いやすい機能
・表示部が大きく使いやすい蓋パネルにコースが手早く選べるカンタン操作キーを採用しています。
今回は「そくうま」コースをより使いやすく、簡単に選べるようにパネルにダイレクト選択キーを設けました。
・お手入れのしやすいステンレスクリーンフレーム
・内釜フッ素コーティング5年保証注8
洗米も可能な耐磨耗性の高いフッ素樹脂コーティグ加工の内釜です。
・予約メモリー
予約時刻のメモリーは3つあり、例えば、平日の朝と晩のメモリーの他に、休日用に別に設定することもできます。
- 注8 ご購入後5年以内に内側のコーティングがはがれた場合は新品の内釜とお取り替えします(取扱説明書の記載事項に沿わない使い方をした場合は対象外となります)。
環境への取り組みについて
東芝グループは、「地球内企業」として持続可能な地球の未来に貢献するため、「東芝グループ環境ビジョン2050」を策定し、総合環境効率を2000年度基準で2050年度までに10倍に高める目標を掲げています。この実現に向け、「東芝がモノを作るときのエコ"Green of Process"」、「東芝の作る製品がエコ"Green of Product"」、さらに、効率の高いエネルギー供給機器の開発などの「環境技術で貢献するエコ"Green by Technology"」、の3つのGreenで地球との共生や豊かな価値の創造のための取り組みを行っていきます。
東芝グループは、こうした環境への取り組みを一層加速するとともに、広く訴求するため、「ecoスタイル」をグローバル統一ブランドと定めています。
ほかに、真空IH保温釜のシリーズ機種として、7月中旬に「真空圧力IH保温釜 RC-10VXE/18VXE」「真空圧力IH保温釜 RC-10VSE/18VSE」を、6月中旬に「真空IH保温釜RC-10VRE/18VRE」」を発売します。
新製品の概要
新製品の主な仕様
- 注9 保証期間内に内側のコーティングがはがれた場合は新品の内釜とお取り替えします(取扱説明書の記載事項に沿わない使い方をした場合は対象外となります)。
- 注10 1. 0Lタイプにおける、室温・水温23℃、標準の水加減で、お米のコースは<白米>、3カップの炊飯時間。
プレスリリースに掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。