当社は、寒冷地向けルームエアコンの新製品「あったか大清快」DRNシリーズ 3機種を12月1日から発売します。
新製品は、当社独自のデュアルコンプレッサーにより業界最小注10. 2KWの暖房能力(消費電力45W)での運転が可能です。能力を可変できるインバーターエアコンでも、小能力の連続運転で室温を安定させることは困難なため、通常、設定温度付近で間欠運転を行なう制御を行なっております。このため、停止時には快適性が損なわれがちです。特に寒冷地では、保温効率の高い高気密・高断熱住宅注2が増え、エアコンの運転も小能力の連続運転の機会が増えています。新製品は、消費電力のムダを抑えつつ室温変動を抑えた省エネ連続運転が可能です。
また、新製品は、外気温-15℃でも温風吹出し温度約50℃注3の「高温風」運転、降雪時にもエアコン暖房を可能にする「底板凍結防止機能」、「雪吹込防止ファン制御」を採用しています。
さらに、「アクティブ人サーチセンサー」により自動で温風の向きをコントロールする「快適気流」、暖房の運転開始時に約1分注4で温風が吹出す「ダッシュ暖房」など、快適な暖房環境をご提供する機能を搭載しています。加えて、年間を通して清潔な空気を提供する「ピコイオン空清」も搭載しました。
- 注1 2010年11月17日現在
- 注2 平成11年3月改正「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断と基準」及び「同設計及び施工の指針」による次世代省エネ基準の住宅
- 注3 RAS-402DRN。当社環境試験室14畳間において、外気温-15℃、室温20℃、設定温度28℃、風量自動にて高温風運転時の吹出し口付近の最高温度。使用条件により50℃にならない場合があります。通常暖房運転に比べ消費電力は高くなります。
- 注4 RAS-402DRNにおいて 「ダッシュ」あり設定時。外気温0℃室温10℃。予熱運転時384Wの電力を消費します。温度条件によっては温風が出るまで1分以上かかる場合があります。出荷時は「ダッシュ」なしに設定。
新製品の概要
商品化の背景と狙い
2010年度のエアコンの国内需要は猛暑の影響により約825万台と当社の過去予測を上回る見通しです(東芝調べ)。寒冷地においても猛暑の影響でエアコンを夏期に冷房用として利用する機会が増し、冬期のエアコン暖房を含めたエアコンへの関心が高まる可能性があります。
寒冷地では、冬期の省エネ性を重視した高気密・高断熱住宅注2の普及が進んでいます。こうした住宅では能力を可変できるインバーターエアコンであっても室温安定時には小さな能力で運転することができず、間欠運転を繰り返すことにより、快適さの維持が難しい上、消費電力のムダも生じます。また、外気温が氷点下となる寒冷地においては暖房能力の低下と共に、降雪による暖房運転の障害という課題もあります。
当社は、こうした状況を踏まえ、寒冷地でも快適な環境を創り出し、メイン暖房機としてご使用いただける寒冷地向け暖房エアコンの新製品を、商品化し発売します。
- 注2 平成11年3月改正「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断と基準」及び「同設計及び施工の指針」による次世代省エネ基準の住宅
新製品の主な特長
1. 業界最小注10. 2KWの暖房能力で連続暖房を実現
新製品は、当社独自のデュアルコンプレッサーを搭載し、運転開始の立ち上げ時は2つある冷媒の圧縮部を両方使用し、室温が設定温度に近づいたら片方を休ませて運転できます。室温の安定時には、業界最小注10. 2KWの暖房能力でかつ消費電力45Wの省電力で連続運転できます。
デュアルコンプレッサーについて
コンプレッサーの能力は圧縮部の回転数と連動します。能力を小さくするため回転数を落とすと、効率まで落ちてしまう恐れがありました。当社独自のデュアルコンプレッサーは、ツインロータリーコンプレッサーの圧縮部である2シリンダーを1シリンダーに自動切替することで、回転数を落とさず高効率を維持したまま能力を下げることが可能で、業界最小能力0. 2KW、消費電力45Wの運転を実現しました。
2. 外気温-15℃でも吹き出し温度約50℃注3の「高温風」運転
外気温-15℃でも温風温度を約50℃注3にする「高温風」運転により、6時間注5霜とり運転を行わずに連続暖房が可能です。室外機には、外気温4℃以下でヒーターを通電する「底板凍結防止機能」、吹き出し口から室外機内への雪の吹き込みを抑制する「雪吹込防止ファン制御」を採用しています。さらに、エアコン通電時は室外機機械室のデュアルコンプレッサーに通電をして室外機を常時運転可能な状態に保つホットスタート回路の採用により、外気温-25℃でも運転可能です。
- 注3 RAS-402DRN。当社環境試験室14畳間において、外気温-15℃、室温20℃、設定温度28℃、風量自動にて高温風運転時の吹出し口付近の最高温度。使用条件により50℃にならない場合があります。通常暖房運転に比べ消費電力は高くなります。
- 注5 RAS-402DRN。当社環境試験室14畳間において、外気温-15℃、設定温度23℃、風量自動にて高温風運転時。使用条件により連続暖房時間が短くなる場合があります。
3. 「アクティブ人サーチセンサー」で温風の向きを自動制御
室内にいる人の位置、活動量を見る「アクティブ人サーチセンサー」と室内の明るさを判別する「明るさサーチセンサー」を搭載しました。「おまかせ自動」の設定で、室内機の2つのセンサーが反応し、自動で気流の向きと冷暖房能力を制御します。例えば、暖房運転時に「風よけ」、「風あて」のいずれかを選択しておくことで「アクティブ人サーチセンサー」が反応し温風の向きを自動で制御します。厳寒時には「高温風」と「風あて」を組み合わせた温風暖房運転も可能です。
「アクティブ人サーチセンサー」は、左右に可動するレンズにより広角185°で室内を見渡し、人の位置、活動量を検知し気流と能力を制御します。また、不在時(30分間、センサーが人を検知しなかった場合)には、暖房は低め、冷房は高めに設定温度を調整します。さらに外出などで4時間以上の不在を検知すると、自動で最小冷暖房能力に移行し、エアコンを消し忘れても、冬の部屋の冷え込み、夏の熱こもりを防ぎながら、節電運転へ切り替えます。また、明るさサーチセンサーは、室内の照度を検知し、照明を消すなどお部屋が暗くなると、設定温度を暖房は低め、冷房は高めに自動調整してセーブ運転します。
4. 温風が吹出すまでの時間が業界最短注8約1分注4の「ダッシュ暖房」
寒い冬、お部屋を素早く暖めたいという場合に便利な「ダッシュ暖房」を搭載しています。運転を停止している間もデュアルコンプレッサーによるヒートポンプ予熱を行い、業界最短注6約1分注4で温風吹出しが可能です。リモコンの「ダッシュ」モードにより、1日2回、24時間中お好みの時刻で設定が可能です。さらに、素早く暖めたいニーズに対応して、最大暖房能力を従来比で6%注7向上させ設定温度に到達する時間を早めます。
- 注4 RAS-402DRNにおいて 「ダッシュ」あり設定時。外気温0℃室温10℃。予熱運転時384Wの電力を消費します。温度条件によっては温風が出るまで1分以上かかる場合があります。出荷時は「ダッシュ」なしに設定。
- 注6 2010年11月17日現在
- 注7 新機種RAS-402DRN:10. 1KW 前機種RAS-402PDRN:9. 5KW
5. 「涼風運転」で電気代1時間約1円注8
冷房シーズンに便利な「涼風運転」は、デュアルコンプレッサーが可能にした0. 2KWの最小能力による消費電力45W、電気代1時間約1円注8の省エネ運転です。お部屋をやさしく冷やすため、冷房の苦手な女性、お年寄りでも扇風機感覚で利用いただけます。
- 注8 「涼風運転」にて、外気温27℃、設定温度「27℃」、風量「自動」で運転。安定運転時の消費電力45W時の電気代(ご使用条件によっては消費電力が異なる場合があります)。電気代は電力料金目安単価22円/kWh(税込)(全国10電力会社平均)で試算しています。この単価は標準的な家庭の月間使用量(295kWh/月)の場合であり、ご家庭の月間総消費電力量により単価は異なります。
6. お部屋の空気キレイ注9注10と、肌や髪のうるおいを保つ注11注12「ピコイオン空清」
お部屋の空気をきれいに保ちたいとのニーズに対応し年間を通じて使用できる「ピコイオン空清」を搭載します。リモコンの「ピコ空清」ボタンを押すと、室内機の吹き出し口からピコイオンを放出します。ピコイオンにより抑制された菌などをエアコンの室内機内部にあるプラズマイオンチャージャーで熱交換器に捕獲し、冷房・除湿時に出る水で屋外へ排水します。そのため、お部屋に汚れを残さず、フィルター交換も不要です。尚、ペルチェ方式で空気中の水分を集めるため給水も不要です。
ピコイオンは、ウイルス、カビ菌を99%抑制注9注10する効果と、肌の角質層の水分量、皮膚弾力、髪の毛の保湿率が向上し、肌や髪のうるおいを保つ注11注12効果があります。
- 注9 除菌効果・ウイルスの抑制効果については、第三者機関による試験方法・試験結果に基づいています。実験用の発生装置を使ったもので製品に同様の効果があることを保証するものではありません。また設置した部屋の環境や使用状況によって異なります。試験機関:試験機関:(財)北里環境科学センター 試験方法:25m3 試験チャンバー内にウイルス(1種類)を浮遊させ、試験機を運転。経時的にチャンバー内の浮遊ウイルスを捕集し、ウイルス数を測定。JDRピコイオン空清ONでは、OFFに比べ96分で99%以上抑制。報告書No.:北生発 22_0156_1号
- 注10 除菌効果・カビの抑制効果については、第三者機関による試験方法・試験結果に基づいています。実験用の発生装置を使ったもので製品に同様の効果があることを保証するものではありません。また設置した部屋の環境や使用状況によって異なります。試験機関:(財)北里環境科学センター 試験方法:25m3試験チャンバー内にカビ胞子(1種類)を浮遊させ、試験機を運転。経時的にチャンバー内の浮遊カビを捕集し、カビ数を測定。JDRピコイオン空清ONでは、OFFに比べ97分で99%以上抑制。報告書No.:北生発22_0156_2号
- 注11 うるおい効果については、第三者機関による試験方法・試験結果に基づいています。季節・周囲環境(温度・湿度)・使用時間・個人によって異なります。試験依頼先 京都薬科大学 報告番号 100908号 試験方法 6畳相当の部屋でピコイオンを搭載したルームエアコンを設置。室温25.4℃/湿度60%の条件で、運転前の1時間安静状態後と、ピコイオン運転後の1時間の安静状態後とでの左手甲中心部の皮膚角質層の水分量、皮膚弾力を測定。ピコイオン運転時、皮膚角質層の水分量約10%、皮膚弾力約7%のアップを確認。8名の被験者(40代女性)の平均値
- 注12 うるおい効果については、第三者機関による試験方法・試験結果に基づいています。季節・周囲環境(温度・湿度)・使用時間・個人によって異なります。試験実施:京都薬科大学、毛髪分析(熱分析(TG-DTA)):名古屋工業大学) 試験方法 室温26℃、湿度60%の部屋でルームエアコンをピコイオン空清OFFとピコイオン空清ONとで1時間運転。3名の被験者について、それぞれの運転後の毛髪の残存水分量を保水率として測定し比較。ピコイオン運転時、保水率約2.3倍アップを確認。
7.エアコンお掃除機能
省エネ性低下を抑制するため運転停止後に、エアフィルターの清掃とエアコン内部の乾燥運転を自動で行います。清掃した汚れ(ホコリなど)はダストボックスに回収します。ダストボックスのお掃除は目安として約1年に1回注13程度です。さらに、熱交換器のアルミフィン表面には付着菌、付着ウイルスを抑制し注14汚れが付きにくい特殊コートを施した「除菌注14アクアDE洗浄熱交換器」を採用し、エアコン内部を清潔に保つよう配慮しています。
- 注13 当社調べ 環境によりお掃除の頻度は異なります。
- 注14 除菌効果・ウイルスの抑制効果については、第三者機関による試験方法・試験結果に基づいています。実験用の発生装置を使ったもので製品に同様の効果があることを保証するものではありません。 <付着菌>試験機関:(財)日本食品分析センター 試験方法:JIS Z 2801による 試験結果:抗菌活性値2.0以上 報告書番号:第207091939号 <付着ウイルス>試験機関:(NPO法人)バイオメディカルサイエンス研究会 試験方法:アルミフィン表面にウイルスを塗布しウイルス抑制効果を確認 試験結果:30分後に99.5%以上抑制 報告書番号:09-20-B号
環境への取り組みについて
東芝グループは、「地球内企業」として持続可能な地球の未来に貢献するため、「東芝グループ環境ビジョン2050」を策定し、総合環境効率を2000年度基準で2050年度までに10倍に高める目標を掲げています。この実現に向け、「東芝がモノを作るときのエコ"Green of Process"」、「東芝の作る製品がエコ"Green of Product"」、さらに、効率の高いエネルギー供給機器の開発などの「環境技術で貢献するエコ"Green by Technology"」、の3つのGreenで地球との共生や豊かな価値の創造のための取り組みを行っていきます。
東芝グループは、こうした環境への取り組みを一層加速するとともに、広く訴求するため、「ecoスタイル」をグローバル統一ブランドと定めています。
新製品の主な仕様
プレスリリースに掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。