当社はオーブンレンジの新製品として、石窯オーブン調理、スチーム調理に加え、ご家庭でメロンパンが焼けるなどパン調理メニューを充実させた過熱水蒸気オーブンレンジ ER-G8を商品化し、7月1日から発売します。
東芝の石窯オーブンには、石窯の加熱と同様の遠赤外線の効果により、食品を内部まで効率よく加熱できるセラミックコーティングを採用しています(「庫内まるごと遠赤」)。新製品は、この庫内コーティングに、撥水性が高く、なめらかなシリコーン素材を従来比約1. 4倍注1含有することで汚れを落ちやすくすると共に、オーブン使用時と「脱臭コース」使用時に脱臭触媒が働いて庫内のにおいを分解し臭い移りを防ぎます(「遠赤・脱臭ブラックコート」)。また、庫内の5面から発する遠赤外線の効果で、ピザ、パン、肉料理などを石窯で焼いたように本格オーブン調理ができます。
さらに、オーブンを利用してパンを焼き上げるオートメニューでは、「フランスパン」の他に、焼き加減の難しい「メロンパン」注2をご家庭で焼ける新メニューを搭載しています。他にも、調理済みパンの温め、市販の冷凍パンの焼き上げなど幅広いパンメニューを加えました。
また、高温250℃の過熱水蒸気で食品の油脂を落としてヘルシーに焼き上げる「過熱水蒸気調理」機能、ラップなしで加湿しながらあたためる「スチームあたため」、蒸し器を使わない「蒸し料理」、95~60℃の低温度帯の調理において、素材の持ち味を引き出した微妙な仕上がりを可能にする「適温スチーム」機能等の多彩なスチーム調理機能を搭載しています。
他に、連続1000Wの出力ですばやく温める「スピードあたため」、急な加熱で食品をいためないよう食品温度を赤外線センサーで検知して出力をインバーター制御する「ソフトあたため」、ターンテーブルがなく掃除がしやすいフラット庫内の他、食品の出し入れ時にも点灯する「庫内灯」を採用しています。加えて、「設置性」を向上し、背面を壁にピッタリつけて設置できる省スペース設計です。
さらに、過熱水蒸気調理、蒸し調理ができる過熱水蒸気オーブンレンジ ER-G7を7月16日に発売します。両機種共、75.5kWh/年の年間消費電力量により、2008年度省エネ基準達成率105%を達成しています。
- 注1 当社従来機種ER-F8と新製品ER-G8との比較。シリコーン素材含有率はF8 38%に対しG8 54%。
- 注2 新製品ER-G8のみ。
新製品の概要
商品化の背景と狙い
2009年の国内のレンジ市場は前年並みの約330万台、このうちオーブンレンジの市場は買い替え需要を中心に約270万台と見込んでいます(当社予測)。オーブンレンジのうち、最近の傾向として中級クラス注3をご購入のお客様は、「過熱水蒸気機能の有無」「設置性」「庫内の大きさ」「お手入れのしやすさ」「スチーム機能」「操作性」などを重視されています(東芝調べ)。
また近年の内食化の傾向から、オーブンレンジ機能もご家庭での使用機会も増えるとみられます。オーブンレンジで作りたい料理の中でも、ローストチキン、ローストビーフ、茶わん蒸しを抑え、パンが最も多くなっています(東芝調べ)。特に新製品では、ご家庭でメロンパンの焼けるオートメニューを新採用するなど、機能の充実を図り、こうしたニーズにお応えしました。
- 注3 オーブンレンジにおいて店頭売価3~5万円の商品
新製品の主な特長
1. 石窯と同様の遠赤外線効果で焼き上げるオーブン機能「庫内まるごと遠赤」
1)「遠赤・脱臭ブラックコート」
庫内の壁面に遠赤外線を多量に発生するセラミックを含有する塗料をコーティングした「遠赤・脱臭ブラックコート」を採用しています。さらに、遠赤セラミック板を庫内底面に搭載し、庫内の5面から発生する遠赤外線で食品を包み込むように焼き上げることで、表面を先に焼き上げ、内部に水分を保った状態で料理できます。また、オーブン使用時と「脱臭コース」使用時に脱臭触媒が働いて庫内のにおいを分解します。
2)自家製メロンパンの焼ける新メニュー…充実のパンメニュー
蓄熱効果と遠赤外線効果を添えたフラット皿形状の「遠赤石焼プレート」(ER-G7は、鉄板ホーロー角皿)を用いて、お菓子・ケーキから、ピザ、ハンバーグまで多彩な調理が楽しめます。特に、オーブンレンジで作りたい料理NO. 1のパンメニュー(当社調べ)を充実しました。焼き上げが難しいとされる「メロンパン」注2を新たに加え、「フランスパン」、市販の「冷凍パン」の焼き上げ、調理済みパンの温めなどパンメニューの幅を広げました。
2. 便利なスチーム機能
1)余分な油脂を落として焼き上げるヘルシーな「過熱水蒸気調理」
高温250℃の過熱水蒸気で食品を焼き上げることで、油脂を落として調理します。から揚げも油を使わずに調理可能です(ER‐G7は自動調理設定のため、温度設定はありません)。
2)蒸し器なしでも手軽にスチーム調理ができる「蒸し調理」
スチーム用の給水は、カセットケース式です。蒸し調理の定番メニュー「肉まん」「茶わん蒸し」「シューマイ」なども、面倒な蒸し器の出し入れ、後片付けなしでできます(ER-G7は、自動調理メニューのみ。給水は溝付き角皿を利用しています)。
3)素材の持ち味を引き出す低温調理「適温スチーム調理」
100℃以下の低温度帯の調理において、素材の持ち味を引き出した微妙な仕上がりを可能にする当社独自のスチーム調理です。口当たりを変えたなめらかな茶わん蒸しや、やわらかいプリンを作ることも簡単です(ER‐G8のみ)。
3. 多彩なレンジ機能
連続1000Wで素早くあたためる「スピードあたため」、食品の過加熱を抑えるため、赤外線センサーで食品温度を検知し、インバーターで加熱制御する「ソフトあたため」、スチームにより加湿しながら、少し硬くなったご飯などをラップなしで加熱する「スチームあたため(ER-G8のみ)」などの便利な機能が、スタートボタンにワンタッチ機能として登録されています。さらに、購入者の使用頻度調査で、よく使うあたため機能に挙げられたメニューを、頻度の順に「牛乳」「生解凍」「ゆで野菜」「カラッとあたため」のワンタッチキーとして配置しました。
4. お手入れのしやすさを更に向上
1)汚れの落ちやすさを向上した庫内:
新しく採用した庫内コーティングには撥水性が高く、なめらかなシリコーン素材を従来比約1. 4倍含有することで汚れを落ちやすくしています。
2)ターンテーブルの無いフラットな庫内:
天井にも平面ヒーターを採用し、フラットな底面と合わせ、庫内に突起が無いため、お手入れも楽です。
3)手間なしお手入れ機能:
スチームで汚れを浮かして、汚れをふき取った後に、送風乾燥する「カンタンお手入れコース」(ダイヤル選択)を搭載しています(ER-G8のみ)。
4)外して洗えるフラット皿「遠赤石焼プレート」:
汚れたらまるごと水洗いできます。(ER-G8のみ)
5)便利な庫内灯:
食品の出し入れ時にも点灯する庫内灯を採用しています。庫内のお掃除の際にも見やすくなります。
5. 「背面ピタ置き」で設置性を向上
背面を壁にピッタリ付けて設置できる省スペース設計です。30Lの大容量タイプですが、設置奥行きは、一般的なレンジ台の奥行き45cmに収まります。
6. 環境への配慮
電子ユニットの基板には鉛はんだを一切使用しないなど、特定の化学物質を使用しないJ-MOSSに対応しています。さらに、ER-G8、G7共に2008年度の省エネ基準達成率105%を実現しています。調理終了後、扉を開いてから5分後に自動で電源が切れる「オートパワーOFF」機能の他待機時の消費電力もゼロになります。
「ecoスタイル」について
東芝の家庭電器グループ注では、「節電」「節水」などの環境調和型の家電商品をご使用いただくことで、意識せずに快適で環境に配慮した生活を実現するライフスタイル「ecoスタイル」を提案しています。
エネルギーと資源の有効活用である節電・節水、再生利用のしやすい設計、特定化学物質の使用制限などに配慮した環境調和型の商品を「モノづくり」の基本としています。「地球内企業」として、環境性能に優れた商品を提供することで、より良い地球環境の実現に貢献します。
- 注 東芝ホームアプライアンス(株)、東芝ライテック(株)、東芝キヤリア(株)、東芝コンシューママーケティング(株)等の各社及び傘下会社
新製品の主な仕様