食材の鮮度保持能力を約2倍※1に高め、
食材廃棄を抑制する冷凍冷蔵庫の発売について

-年間消費電力量を約半分※2にした業界トップクラスの省エネ性能-

 

2008年10月09日

東芝ホームアプライアンス株式会社

当社は、冷凍冷蔵庫の新製品として「プラチナ潤い鮮蔵庫 まるごと鮮度名人 クールイン1(ワン)スタイル」GR‐A51Rほかシリーズ3機種を12月1日から発売します。

新製品は、当社独自の2つの冷却器を用いた「ツイン冷却」をさらに進化させた「I(インテリジェンス)‐ツイン冷却」を新搭載。冷蔵室を約85%※3の湿度と±0.4度※4の安定した温度で冷却することで食材の保存性能を高めました。また、新採用の脱臭・除菌※5装置「プラチナプラスユニット※6」により、従来機種と比べ脱臭速度を約10倍※7に向上しました。こうした湿度・温度管理と脱臭・除菌※5効果により食材の鮮度保持能力を従来機種に比べ約2倍※1に高めることで、年間約3万円(当社調べ)と言われる食材廃棄額を約1万2千円抑制(当社調べ)できます。さらに、「I‐ツイン冷却」等により、年間消費電力量を約半分※2にした業界トップクラスの省エネ性能を実現しています。

また、新製品は冷蔵室内のどこにでも肉、魚、野菜※8を収納できる保存環境を実現した「まるごと鮮蔵室」を搭載、食材を自由に収納できる新しいスタイルを可能にしています。付属の「どこでも野菜スタンド」により、ドアポケット等への小物野菜の収納も可能です。

製氷室を含めたフォースター冷凍室は業界最大※9の179L、冷蔵室も業界最大※9の377Lを実現、2Lのペットボトルも8本収納可能です(GR‐A56R)。

冷蔵室の扉には、当社独自の「電動タッチオープンドア」を採用し、冷蔵室の扉を開ける時の負荷を軽減しています。デザインでは、木肌感覚の本格的な木目調面材を新規に採用(GR‐A56Rのみ)しています。

新製品の概要

形 名形態定格内容積価格発売日月次販売目標
GR‐A56R5ドア
冷蔵室両開き
556Lオープン価格12月1日3,000台
GR‐A51R511L5,000台
GR‐A48R483L7,000台

商品化の背景と狙い

2008年度の国内の家庭用冷凍冷蔵庫の需要は、約450万台が見込まれており、近年401L以上の大型冷蔵庫の構成比が増加傾向※10にあります(当社調べ)。市場においては「省エネ性」と「環境への配慮」に対する関心の高まりだけでなく、原油価格の高騰を背景とした食料品価格の上昇に伴い、食品の「収納性」と「保存性」が重視されています。特に、冷蔵庫保存食材で年間約3万円(当社調べ)といわれる廃棄食材は、ゴミ問題と共に社会的にも重要視されており、食品をムダにしない「食の省エネ」に関心が集まっています。

また、食を巡る環境の変化として、飲料や要冷蔵調味料などの「要冷蔵食品の増加」、「要冷凍食品の増加」が著しく、冷蔵室と冷凍室は共に容量増が強く求められています。一方で、野菜の消費量は下降傾向ですが、種類は増加しており、従来の独立した引き出し式では、容器内の野菜が積み重り、整理しづらく、奥にある野菜まで目が届きにくい等のお声を戴くようになりました。

当社は、こうしたお客様の声にお応えして、当社独自の冷却技術を元に、冷蔵庫に求められる「省エネ」「清潔」「使いやすさ」の更なる向上を目指した冷凍冷蔵庫を商品化します。

新製品の主な特長

1. 食材の鮮度保持能力を約2倍※1に高め、年間消費電力量を約半分※2にした2つの「省エネ」

新製品は、当社独自の高い鮮度保持能力により、年間約3万円(当社調べ)と言われる食材廃棄を約1万2千円削減(当社調べ)できる「食のエコ」と年間消費電力量を約半分※2にした業界トップクラスの省エネ性能による「電気のエコ」(CO2削減)を共に実現しています。

「I‐ツイン冷却」と「プラチナプラスユニット※6」「まるごと鮮蔵室」等により、食材の鮮度保持と年間消費電力量の削減を可能としました。

1)保湿冷気と安定した温度制御で食品の鮮度を守る「i‐ツイン冷却」

冷蔵温度帯(冷蔵室・野菜室)、冷凍温度帯(冷凍室・製氷室)を2つの冷却器で独立に冷却する「ツイン冷却」をさらに進化させた「I‐ツイン冷却」を搭載しました。

冷却フィンの密ピッチ化により表面積を約60%拡大し、特殊コーティングを施した新高効率冷蔵冷却器を採用した他、天井部にコンデンサー(放熱器)を追加した「トップコンデンサー」による放熱性能の向上と冷却制御の改善により、「高湿度(冷蔵約85%)※3」、「温度安定(±約0.4度※4)」、「高効率冷却」を実現し、鮮度保持能力と省エネ性を向上しました。

2)冷気を強力に脱臭・除菌する新採用「プラチナプラスユニット※6

新採用の脱臭・除菌※5装置「プラチナプラスユニット※6」は、庫内の冷気を従来機種の約10倍※7の速さで脱臭します。また、ユニット内で発生するオゾン・紫外線・ヒドロキシラジカルの3種の除菌効果により、浮遊菌を30分で約1/2000まで減少できます。しかも、電気的にニオイ分子を分解する方式の為、吸着式の脱臭装置と異なり、長く使っても性能劣化がほとんどなく性能が持続します。加えて、野菜老化促進ガスとして代表的なエチレンガス、アルデヒド系ガスを分解し野菜の鮮度を保持します。

3)業界トップクラスの省エネ性能

高効率な「I‐ツイン冷却」により、冷蔵、冷凍それぞれの庫内温度帯に応じた効率的な冷却が可能になります。さらに凍結防止のヒーターの廃止、ウレタンフォーム断熱材と比較して、断熱効果が約12倍の「真空断熱パネル」の採用により省エネ性能が大幅に向上、業界トップクラスの年間消費電力量380KWH/年(GR‐A51R)を実現しました。「食の省エネ」と合わせてCO2を削減できます。

2. 「まるごと鮮蔵室」が可能にした新提案クールイン1(ワン)スタイル

鮮度約2倍※1の高い鮮度保持機能が冷蔵室内のどこにでも野菜を収納することができる「まるごと鮮蔵室」を実現しました。付属の「どこでも野菜スタンド」により、小物野菜がドアポケット等にも収納できます。

また、食材が見渡しやすく、取り出しやすいレイアウトのため、使い勝手だけでなく、見落としがちな使いかけの野菜や小物野菜等の使い忘れを防ぎ、高い鮮度保持能力と合わせ、食材廃棄の抑制を図ります。

「I‐ツイン冷却」の安定した低温保存により、野菜のアミノ酸は約10%増加※11、糖度も約20%増加※12し、野菜のおいしさも増します。

「まるごと鮮蔵室」内の大型収納ケースは、銀イオン抗菌剤を使用した「AG抗菌ケース※13」で、さらに「プラチナプラスユニット※6」による除菌冷気により、野菜を保存する際にでる野菜くず等を原因とした雑菌の繁殖も抑えます。「AG抗菌ケース※13」には専用のブルーのLED照明を搭載しました。

3. 冷蔵室、冷凍室、ドアポケットを大容量に

3段の冷凍室ケースを搭載した「3段ビッグ冷凍室」は、冷凍食品を買い物カゴ約6個分※14収納可能な上、まとめ買いした食品のストックや頻繁に使う食品等の整理に便利です。また、「まるごと鮮蔵室」は、食材に合わせて高さを調整できる「自在棚」、「スリーアクション棚」、フリースペースとして使用可能な「AG抗菌ケース※13」を装備し、庫内を自由自在に活用できます。さらにドアポケットの高さも変えられるため、近年増加傾向を示す飲料、ドレッシング、調味料等の要冷蔵食品を効率的に収納できます。

さらに、GR‐A56Rは、製氷室・上下段冷凍室を合わせた冷凍室容量が179L、食品収納量が116Lと、いずれも冷凍性能フォースターの冷凍室容量において業界最大※9です。冷蔵室も業界最大※9の377Lの容量を確保し、左右各4段のドアポケットには最大で約40L収納できます。2Lペットボトルなら、業界NO.1※9の最大8本の収納が可能です。

4. 力のいらない「電動タッチオープンドア」「アシストレール」

使い勝手を考慮したユニバーサルデザインに基づいて、冷蔵室の左右の扉に採用した「電動タッチオープンドア」により、ドアを開く時の負荷を大幅に軽減し、使い勝手の向上を図っています。扉を開く時に必要な力が、従来の約1/10※15に抑えられるだけでなく、両手が塞がっている時や料理中に手が汚れている時でも、軽く触れるだけで簡単にドアを開けられます。また、冷蔵室の「AG抗菌ケース※13」と冷凍室の引き出し式の扉については、システムキッチン等で使われている高耐荷重レール(「アシストレール」)を採用し、食品が一杯に入った状態でも、容器の奥まで軽く引き出せるため、出し入れがスムーズに行えます。

5. 熱いものをそのまま冷凍、急速フリージング「熱もの冷凍」

製氷室の右横の独立した部屋を、温かい食品をそのままフリージングできる「熱もの冷凍室」としました。食品が冷めるまで待つ時間を省くと共に、早くフリージングすることで食品のおいしさを逃しません。

炊き立てのごはんを「熱もの冷凍」した場合、常温まで放置した後冷凍保存したごはんと比べ、でんぷんのα化度の減少を約1/3※16に抑えて保存できます。また、気になる雑菌の繁殖も抑えられます。

6. 便利な機能

1)取り出し易い「ローベルトライン」

冷蔵室の底面が約21㎝低く※17、ペットボトルなどの重い食品も、取り出しやすくなりました。ドア内側の形状を工夫し、ドアポケット後列のペットボトルもヨコから出し入れができます。

2)霜つきを抑えた「上質冷凍」※18

庫内の温度変化により水分が抜けてしまうことから起こる霜つきは、味の低下や冷凍ヤケの原因になります。「I‐ツイン冷却」と、除霜前に自動で庫内の温度を下げる「プレクールシステム」により、冷凍室の温度安定を実現。長期保存時における冷凍食品への霜つきを抑え、冷凍食品を最適保存します。

3)清潔でおいしい氷「AG抗菌製氷皿※19」「洗える給水経路」「抗菌給水タンク※19

製氷皿と給水タンク及び給水フィルターには、菌の増殖を抑制するAG抗菌加工※19を施しています。また、給水経路を外して洗える清潔設計に加え、抗菌給水タンクの採用によりミネラルウォーター※20での製氷もできます

4)静音設計

DSPインバーター等による効果で新製品は約18dB(A)※21の静音化を実現しました。

7. 省エネ設計と環境への配慮

東芝グループは環境調和型の製品設計、製品環境影響評価、製品環境情報の開示により環境調和型製品(ECP※22)の開発を推進しています。冷凍冷蔵庫の開発に当たっては、省資源、リユース、リサイクルの推進、省エネルギー、有害物質の削減などに配慮しています。「I‐ツイン冷却」の高効率運転とキャビネットの断熱構造見直しにより省エネ性を向上し、環境に配慮したノンフロン冷蔵庫です。電子・電気部品他に鉛フリーはんだを使用、鋼板にも六価クロムを含まない電気めっき鋼板の採用等、J‐MOSS※23に適合した環境配慮設計です。

「ecoスタイル」について

東芝の家庭電器グループでは、「節電」「節水」などの環境調和型の家電商品をご使用いただくことで、意識せずに快適で環境に配慮した生活を実現するライフスタイル「ecoスタイル」を提案しています。

エネルギーと資源の有効活用である節電・節水、再生利用のしやすい設計、特定化学物質の使用制限などに配慮した環境調和型の商品を「モノづくり」の基本としています。「地球内企業」として、環境性能に優れた商品を提供することで、より良い地球環境の実現に貢献します。

 東芝ホームアプライアンス(株)、東芝ライテック(株)、東芝キヤリア(株)、東芝コンシューママーケティング(株)等の各社及び傘下会社

注釈

  • ※1 10年前の当社商品GR-Y40KCと新商品GR-A51Rとの比較。冷蔵室にラップなしで4日間保存したマグロのK値(鮮度劣化の指標)の増加率GR-Y40KC:21%、GR-A51R:9%。試験依頼先 (財)日本食品分析センター。
  • ※2 3年前の当社商品GR-W50FBと新商品GR-A51Rとの年間消費電力量比較。GR-W50FB:700kWh/年、GR-A51R:380kWh/年。
  • ※3 食品負荷有り時、当社試験結果による。
  • ※4 周囲温度30℃扉開閉なしの場合。
  • ※5 冷蔵庫内に浮遊する雑菌に対して除菌効果を発揮します。試験依頼先 (財)北里環境科学センター、試験方法 フィルター濾過法、除菌方法 オゾン及びフィルターによる浮遊菌除去、対象場所 プラチナプラスユニット内、試験結果 99%以上の除菌効  果を確認
  • ※6 プラチナプラスユニットは光触媒、プラズマ放電装置、プラチナオゾン触媒により構成されており、ユニット全体で脱臭・除菌・エチレンガス分解等の効果を発揮します
  • ※7 8年前のプラチナプラスユニット非搭載当社商品GR-421Kと新商品GR-A51Rとの比較、当社試験結果による。
  • ※8 収納する場所、野菜の種類・状態によってはAg抗菌ケースでの保存が必要な場合があります
  • ※9 国内メーカー、ノンフロン家庭用冷凍冷蔵庫において、08年10月1日現在。
  • ※10 総需要に対する401L以上の冷蔵庫の構成比、38%(2007年度)、39%(2008年度)<当社推測>
  • ※11 4日保存後のアスパラガスの遊離アミノ酸量(アラニン、セリン、アルギニン)比較(当社試験結果)。全ての野菜のアミノ酸が増えるわけではありません。
  • ※12 4日間保存のアスパラガスの糖度比較(当社試験結果)。全ての野菜の糖度が上がるわけではありません。
  • ※13 試験依頼先 (財)日本食品分析センター、試験方法 フィルム密着法(JIS Z 2801による)、抗菌方法 抗菌剤、対象場所 ケース、試験結果 99%以上の抗菌効果を確認。
  • ※14 奥行約31cm、幅約41cm、高さ約24cmのカゴを使用。
  • ※15 冷蔵室扉を開ける際に必要な力比較。電動タッチオープンドア搭載:3N、非搭載:30N、当社試験結果による。
  • ※16 熱もの冷凍と放置後冷凍とのα化度減少率比較。熱もの冷凍:5%、放置後冷凍:14%、当社試験結果による。
  • ※17 当社製品GR-A43Fと新製品GR-A51Rとの比較
  • ※18 3年前の当社商品GR-W45FBと新商品GR- A51Rとの比較。1ヶ月保存後のさやいんげんの水分減少率GR-W45FB:1%・GR- A51R:0.88%、当社試験結果による。
  • ※19 試験依頼先 (財)日本食品分析センター、試験方法 フィルム密着法(JIS Z 2801による)、抗菌方法 抗菌剤、対象場所 製氷皿、試験結果 99%以上の抗菌効果を確認。
  • ※20 硬水(硬度が100を超える水)を使用すると、白い析出物が付着する場合がありますが、これは水中のミネラル分で人体には影響ありません。
  • ※21 JIS C 9607規定の騒音試験による。(冷蔵庫周囲温度20℃、安定運転時)
  • ※22 ECP(Environmental Conscious Product)、1999年に策定した「製品別環境自主基準」に合致した製品をECPと認定しています。
  • ※23 「電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法」(the marking of presence of the specific chemical substances for electrical and electronic equipment)の通称。

新製品の主な仕様

形 態5ドア 冷蔵室両開き
形 名GR‐A56RGR‐A51RGR‐A48R
定格内容積556L511L483L
冷蔵室
(「まるごと鮮蔵室」)
377L346L318L
冷凍室179L165L165L
外形寸法
(横幅×奥行×高さ)
740×710×1,818mm685×721×1,818mm685×721×1,738mm
冷却方式I‐ツイン冷却
保湿冷気
AG抗菌ケース
2Lペットボトル収納
(ドアポケット)
最大8本最大6本
3段ビッグ冷凍室
プラチナプラスユニット
電動タッチオープンドア
高耐荷重レール
熱もの冷凍
上質冷凍
アミノ酸増量野菜
AG抗菌製氷皿
静音設計18DB(A)
本体色(XS)
シルバーステンレス
(T)
ブラウンステンレス
(M)
プライムウッド
(W)
パールホワイト
(XS)
シルバーステンレス
(S)
シルバー
  •  奥行寸法は扉のラウンド面までの寸法。

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