「S-DDモーター」による滑らかな回転制御、ドラムの外側に位置する水槽の前後に配置したツイン振動センサーによる脱水時の運転制御に加え、新開発の振動吸収ベローズでドラムから本体に伝わる振動の抑制と、本体を支えるベース・フレームの改良により、従来機種※10に比べ、振動を約20%低減しました。
ヒートポンプ式の前機種※1から更に消費電力量を20%削減した
ドラム式洗濯乾燥機の発売について
― 全自動洗濯機の「洗濯」時並みの費用で
「洗濯から乾燥」までできる高い省エネ性を実現 ―
ドラム式洗濯乾燥機の発売について
「洗濯から乾燥」までできる高い省エネ性を実現 ―
当社は、省エネ性能を向上したドラム式洗濯乾燥機の新製品「ヒートポンプ エアコン ハイブリッドドラム TW‐5000VFL、5000VFR」(冷暖房機能付)を9月上旬から、「ヒートポンプ ハイブリッドドラム TW‐4000VFL、4000VFR」を10月上旬から発売します。
新製品は、ヒートポンプ乾燥において当社独自※2の「PMV(Pulse Motor Valve) 」機構の制御を変更することで、少ない電力での効率運転を可能にしました。洗いから乾燥までの消費電力量はドラム式洗濯乾燥機(ヒーター式)従来機種※3の約1/3に、ヒートポンプ式の前機種※1から更に約20%削減した980Whとなります。また、シャワー注水を行う「ワイドムービングシャワー」機能をすすぎに使用することで、従来の全自動洗濯機※4に比べ使用水量を約55%削減します。消費電力量と使用水量の削減により、洗濯から乾燥までの1回あたりの費用は、全自動洗濯機※5の洗濯時と同等の約50円※6に抑えられるだけでなく、9年前の全自動洗濯機と衣類乾燥機を使用する場合と比べ、CO2の排出量を約80%※7※8※9、年間費用を約4万5千円※6※7※8削減します。
洗浄力を高めるために、「DSPコントロール」、ドラムを急速に左右反転させる「クイックターン制御」によるたたき洗いと手もみ洗いの繰り返し、「ワイドムービングシャワー」機能を組み合わせた「フル・パワー洗浄」方式を採用し、単位時間あたりの洗浄力を前機種※10に対し、約10%向上しています。更に、「Ag+シャワー」で衣類を抗菌※11し、部屋干し時のイヤなニオイを防ぎます。
また、TW‐5000VFL、5000VFRは、冷暖房機能に2段階切替と運転開始時間を設定できる予約タイマーを新採用し、TW‐4000VFL、4000VFRは、従来機種※12と比べ本体の高さを約5cm低くしたコンパクト設計です。
新製品の概要
形 名 | 扉開閉 | 本体色 | 容 量 | 価 格 | 発売日 | 月間 販売目標 |
---|---|---|---|---|---|---|
TW‐5000VFL | 左開き | (S) エレガント シルバー (N) シャンパン ゴールド | 洗濯・脱水容量: 9kg 洗濯~乾燥容量: 6kg | オープン | 9月 上旬 | 1万2千台 |
TW‐5000VFR | 右開き | |||||
TW‐4000VFL | 左開き | (S) エレガント シルバー (N) シャンパン ゴールド | 10月 上旬 | |||
TW‐4000VFR | 右開き |
開発の背景と狙い
2008年度の洗濯機需要は、約460万台、その中でもドラム式洗濯乾燥機の需要は、約77万台と予測しています(東芝調べ)。
世界規模で地球温暖化への関心が高まるなか、「省エネ性」を理由にドラム式洗濯乾燥機を選ばれる方が増えています。また、「洗浄力」「低騒音」などの洗濯性能への要望も依然重視されています。
2006年にエアコンの心臓部であるヒートポンプをドラム式洗濯乾燥機に採用して以来、当社は、「洗濯・乾燥の仕上がり」と「快適性」を向上させてきました。今回、エアコンの制御技術をドラム式洗濯乾燥機に取り入れることで、現在最も求められている「省エネ性」を一層高めた上、「洗浄力」、「低騒音」機能を向上した新しいドラム式洗濯乾燥機を商品化します。
新製品の主な特長
1. 「乾燥」しても、全自動洗濯機の「洗濯」時並みの費用で済む高い省エネ性能
新製品は、ヒートポンプの加熱器と冷却器の間の冷媒流量を制御する当社独自※2の「PMV(Pulse Motor Valve) 」機構の制御変更により、少ない電力での効率運転を可能にしました。新しいPMV制御は、冷却器側へ流れる冷媒流量と、加熱器と冷却器の圧力差の最適化を図ることにより、少ない電力で高い乾燥効率の得られる運転を可能にしています。乾燥能力を高めるには、コンプレッサーの回転数を高めれば実現可能ですが、その状態では消費電力が高くなります。コンプレッサーの回転数を上げずに、乾燥能力を高める制御技術です。この制御と最適な風量調整により、「洗い」から「乾燥」までの消費電力量を従来機種※1に対し約20%削減しました。
また、シャワー注水を行う「ワイドムービングシャワー」機能をすすぎに使用することで、使用水量を従来の全自動洗濯機※4に比べ約55%削減します。消費電力量と使用水量の削減により、全自動洗濯機で「洗濯」する場合と同等※5の約50円※6で「乾燥」までの運転を可能にしました。さらに、9年前の全自動洗濯機と衣類乾燥機を使用した場合と比較すると、CO2の排出量は約80%※7※8※9、年間費用を約4万5千円※6※7※8削減しています。
2. 洗浄力を高める「フル・パワー洗浄」
東芝独自のDSPコントロールでドラムを急速に反転する「クイックターン制御」が生み出す、たたき洗いと手もみ洗いの繰り返しに加え、ドラム内の循環シャワーの方向を変え、衣類に洗剤を浸透させる「ワイドムービングシャワー」機能を搭載した「フル・パワー洗浄」方式を採用しました。これらにより、布傷みを抑えながら汚れを落とす上に、「Ag+シャワー」効果により、衣類を抗菌※11し、部屋干し時のイヤなニオイを防ぎます。
3. 低騒音設計
4. 「冷暖房」機能の向上(TW‐5000VFL、5000VFR)
強・標準の2段階切替としました。「強」で運転すると、「標準」に対して更に室温を3度上下できます。エアコン設置の難しいアメニティルーム(洗面所、脱衣所)の快適さが一年を通して保てます。開始時間を予約できる予約タイマー機能も新採用しました。
5. コンパクト設計(TW‐4000VFL、4000VFR)
コンプレッサー、熱交換器等を小型化し、従来機種※12と比較して本体重量を約6%削減し89kgに、本体の高さを約5cm低く103cmに抑えました。給水口接続部の高さが98cmになり、設置可能率は約90%に向上します(当社調べ)。
6. 上質な乾燥と清潔機能
ヒートポンプ乾燥方式による約70℃の乾いた温風で除湿・乾燥するため、ヒーター方式に比べ衣類の縮みやシワの低減ができ、乾燥に水を使わないため、経済的です。
1)「除菌※13乾燥」切換
約70℃の温風によるヒートポンプ乾燥の最終工程に追加できます。TW-5000VFL、5000VFRは、自己温度制御機能付きの「PTCヒーター」による約75℃の温風で15分、TW-4000VFL、4000VFRは、ヒートポンプによる温風で30分乾燥し除菌※13します。
2)除菌※14消臭機能
「ヒート除菌※14消臭」コース(TW‐5000VFL、5000VFR)は、衣類についた焼肉や防虫剤などのニオイ分子を「PTCヒーター」による約75度の温風で揮発し、「水冷フィルター」通過時に水に吸着させて排水します。TW‐4000VFL、4000VFRは、「消臭」コースを搭載しています。
3)「花粉除去」コース
送風しながらドラム内で衣類を回転させて花粉を落とし、花粉を「水冷フィルター」に吸着させて排水します。約90%の花粉を除去できます。
4)「ドラム静止コース」
セーターのようなデリケートな衣類やスニーカー、型崩れが気になる帽子、ぬいぐるみ等を、ドラムをほとんど回転させずにやさしく乾燥します(容量0.4kg以下)。
5)自動槽乾燥「カビプロテクト」機能
洗濯コースが終了し、洗濯物を取り出してから約30分後に、自動で槽乾燥運転することで、カビを抑えてドラムを清潔に保ちます。
7. 便利な機能
1)使い易さにこだわったユニバーサル設計
ドラムの位置が高く、洗濯物を出し入れしやすい構造です。大形投入口との組み合わせで、大きな洗濯物の出し入れもしやすくなっています。
2)使いやすく見やすい操作パネル
コース名、残り時間が一目でわかる大きな文字の大型液晶パネルを採用しています。また、ジョグダイヤルにより簡単にコース選択ができます。時計機能を内蔵しているため、予約時も、ジョグダイヤルで終了時刻(「冷暖房機能」の場合は開始時刻)を選び、スタートを押すだけの簡単操作です。
また、洗濯終了時に予約ボタンを押すと、運転で使用した電気代・水道代の目安が液晶に表示されます。
3)選べる左右開き
設置場所に合わせて、左開き、右開きが選べます。
8. 環境への配慮と省エネ設計
東芝グループは環境調和型の製品設計、製品環境影響評価、製品環境情報の開示により環境調和型製品(ECP※15)の開発を推進しています。2003年度より、独自の環境効率指標「ファクターT※16」の考え方を導入し、製品の環境効率向上にも取り組んできました。洗濯乾燥機の開発に当たっては、省資源、リユース、リサイクルの推進、省エネルギー、有害物質の削減などに配慮しています。新製品は「PMV(Pulse Motor Valve)」制御と「ワイドムービングシャワー機能」により消費電力量と使用水量の削減を行っています。
さらに、電子・電気部品に鉛フリーはんだを使用、鋼板にも六価クロムを含まない電気めっき鋼板を採用するなど、EUのROHS指令※17、およびJ-MOSS※18に適合する対応をしています。
「ecoスタイル」について
東芝の家庭電器グループ※では、「節電」「節水」などの環境調和型の家電商品をご使用いただくことで、意識せずに快適で環境に配慮した生活を実現するライフスタイル「ecoスタイル」を提案しています。
エネルギーと資源の有効活用である節電・節水、再生利用のしやすい設計、特定化学物質の使用制限などに配慮した環境調和型の商品を「モノづくり」の基本としています。「地球内企業」として、環境性能に優れた商品を提供することで、より良い地球環境の実現に貢献します。
- ※ 東芝ホームアプライアンス(株)、東芝ライテック(株)、東芝キヤリア(株)、東芝コンシューママーケティング(株)等の各社及び傘下会社
<注釈>
- ※1 当社従来機種TW‐3000VE 6kg洗濯乾燥時との比較
- ※2 2008年8月5日現在。洗濯9kg、乾燥6kgの洗濯乾燥機において
- ※3 当社3年前ヒータードラム式洗濯乾燥機 TW‐130VB 6kg洗濯乾燥時との比較
- ※4 当社9年前機種 全自動洗濯機 AW‐E80HVP 8kg洗濯、1kg洗濯時使用水量の合計との比較
- ※5 当社販売機種 AW‐90GF 6kg洗濯時との比較
- ※6 電気料金目安単価22円/kWh(税込)、水道料金・下水道料金使用量228円/m3(税込)、新洗剤価格単価0.35円/g(税込)で計算。
- ※7 当社9年前機種 全自動洗濯機 AW‐E80HVP 衣類乾燥機ED‐E60H 6Kg洗濯乾燥時との比較
- ※8 6kg洗濯乾燥時 1日1回、1年365日運転において
- ※9 CO2排出量 電気:1kWHを0.39kg 水道:1M3を0.36Kgにて換算
- ※10 当社従来機種TW‐3000VE
- ※11 抗菌について ●試験依頼先/(財)日本紡績検査協会 ●試験報告書発行年月日/平成20年1月11日●試験成績書発行番号/第036815●試験方法/JIS L1902に基づく菌液吸収法●抗菌方法/銀イオンによる ●3回洗浄後による測定
- ※12 当社従来機種TW‐2100VE
- ※13 除菌について ●試験依頼先/(財)日本食品分析センター●試験報告書発行年月日/平成20年8月1日●試験報告書発行番号/第308060867-001号(TW-5000VFL/R) 第308060867-002号(TW-4000VFL/R)●試験方法/菌付着布での滅菌率測定法●除菌方法/温風加熱方式
- ※14 除菌について ●試験依頼先/(財)日本食品分析センター●試験報告書発行年月日/平成20年8月1日●試験報告書発行番号/第308070325-002号(黄色ブドウ球菌) 第308060867-004号(大腸菌)●試験方法/菌付着布での滅菌率測定法●除菌方法/温風加熱方式
- ※15 ECP(Environmental Conscious Product)、1999年に策定した「製品別環境自主基準」に合致した製品をECPと認定しています。
- ※16 ファクターT:環境効率=製品の価値/製品の環境影響、ファクター=評価製品の環境効率/基準製品の環境効率
- ※17 Restriction of the use of certain hazardous substances in electrical and electronic equipmentの略。
2006年7月以降、EU域内で販売される電気・電子製品中に特定の6物質、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム
臭素系難燃剤PBB(ポリブロモビフェニル)とPBDE(ポリブロモジフェニルエーテル)の使用を禁止する指令。 - ※18 日本工業規格(JIS C 0950):電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法
新製品の主な仕様
形 名 | TW‐5000VFL(左開き) TW‐5000VFR(右開き) | TW‐4000VFL(左開き) TW‐4000VFR(右開き) |
---|---|---|
容量(洗濯・脱水/乾燥) | 洗濯9kg/乾燥6kg | |
外形寸法※ | 幅665mm×奥行714mm ×高さ1080mm | 幅665mm×奥行714mm ×高さ1030mm |
標準使用水量 | 約75L(定格洗濯時) | |
約60L(定格洗濯乾燥時) | ||
運転時間 | 約49分(定格洗濯時) | |
約170分(定格洗濯乾燥時) | ||
消費電力量 | 約90WH(定格洗濯時) | |
約980WH(定格洗濯乾燥時) | ||
冷暖房機能 | ヒートポンプ冷房・ヒーター暖房 | ― |
本体質量 | 97kg | 89kg |
- ※給水ホース、排水ホース含む
(社)日本電機工業会・自主基準「乾燥性能評価方法(平成20年7月11日改定)」に基づき、表示を行っています。なお、仕様については改良のため、変更する場合がありますのでご了承願います。