大清快の歴史
東芝エアコンの歴史
1935年~
エアコン黎明期
いち早く家庭用エアコンの開発へ
※名称等はトピックス当時の表記を使用しています。
1935年(昭和10年)
「芝浦ルームクーラ」発売
東芝エアコンの前身として「芝浦ルームクーラ」を発売。東芝エアコンの歴史は、ここからスタートしました。
1953年(昭和28年)
国産初の1馬力のルームクーラー「東芝ルームクーラー」RAC-101発売
家庭用エアコンの歴史は、窓に据え付けるウインド形エアコンから始まります。
日本ではそれまで輸入品が販売されていましたが、1953年(昭和28年)、東芝は業界で初めてウインド形エアコンを開発し、発売しました。
1961年(昭和36年)
家庭用スプリット形エアコン CLU-71発売
現在では世界のルームエアコンの主流となっているスプリット形(セパレート形)ルームエアコンを、家庭用として世界で初めて開発し、発売したのは東芝でした。
冷却部分(室内機)と凝縮・圧縮部分(室外機)が分離していて、双方を配管でつなぐタイプです。圧縮機部分を室外に出すことで振動や騒音の問題を解決。室内の美観も向上することから、発売以来、非常に好評で、エアコンのスタンダードなスタイルとなりました。
1969年(昭和44年)
ロータリーエアコン RAC-81B発売
エアコン用ロータリーコンプレッサーの開発に全社を挙げて取り組み、業界で初めて、自社技術による製品化に成功。このロータリーコンプレッサーにより、高い冷房能力と低騒音、小型化を実現しました。この後、メーカー各社がロータリーコンプレッサーの研究に着手することになります。
東芝のロータリーエアコンは、翌1970年(昭和45年)からは「木かげ」という商品名で発売されました。
1978年(昭和53年)
奥行120mmの薄型エアコン RAS-185SKV発売
スプリット形エアコンが普及してくると、室内機の薄型化が競われるようになりました。
1978年(昭和53年)、東芝は業界で最薄型の奥行寸法120mmというRAS-185SKVを発売。1980年(昭和55年)には、奥行寸法98mmのRAS-165LKを発売しました。
1981年(昭和56年)
電気集じん機を搭載したエアコン RAS-185YKC発売
それまで工業用の大型装置しかなかった電気除じん機を劇的にコンパクト化し、家庭用エアコンに搭載。エアフィルターでは取り除けなかったタバコの煙の微粒子なども集じんできるようになり、冷房のオフシーズンでも、空気清浄機能のみで利用できるようになりました。
1982年~
快適さと省エネの追求
※名称等はトピックス当時の表記を使用しています。
1982年(昭和57年)
家庭用インバーターエアコン RAS-225PKHV発売
低速から高速まで広範囲な回転速度で運転できるACインバーター駆動シングルロータリーコンプレッサーを世界に先駆けて開発し、家庭用エアコンに搭載。エアコン技術史に革命を起こしたとして、1984年(昭和59年)には(財)新技術開発財団から「市村産業賞」を受賞、2008年(平成20年)には(社)電気学会の第一回「でんきの礎」に登録されました。また2019年(令和元年)には、国立科学博物館により「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録されました。
インバーターとは?
インバーターとは、電源の周波数を変えることでモーターの回転数を制御する装置です。ムダなエネルギー消費を低減できることから、現在ではさまざまな分野の製品で利用されています。
エアコン省エネ化の先駆けとなった東芝のインバーター技術
1973年の石油危機によって社会の省エネへの気運が高まり、エアコンにもより一層の省エネ化が必要となりました。それまで、エアコンの室温調整は圧縮機のオン・オフによって行っていましたが、より広範囲できめ細かい能力制御が求められるようになったのです。
しかし、当時は回転速度を変えて運転できるコンプレッサーが存在せず、また、インバーターは高価で大きいという欠点があったため、家庭用エアコンへの搭載は困難でした。
東芝は独自の技術により、業務用に比べて1/3の大きさという、大幅に小型・軽量化したインバーターの開発に成功。家庭用エアコンへの搭載を実現して、現在の省エネ技術の先駆けとなりました。
その記念碑的な製品となったのがRAS-225PKHVです。
1989年(平成元年)
インバーターツインロータリー搭載エアコン RAS-251BVR発売
二段式電気集じん空気清浄機搭載エアコン RAS-251BVR発売
インバーターツインロータリーコンプレッサー
2つのローラーが回転ムラを抑え、バランス特性を飛躍的に向上。
今までにない高暖房能力と、低速回転時に振動を抑えたスムーズな運転を実現し、能力可変の幅が広がりました。
世界初のACインバーターツインロータリーコンプレッサーを開発し、エアコンの大容量化を実現。同時に、より幅広い能力コントロールが可能になりました。
二段式電気集じん空気清浄機
空気の質の改善のために、業界初となる独自の二段式電気集じん空気清浄機を搭載。1段目のイオン化部で高圧放電により帯電させた汚れの微粒子を、2段目の集じん部に引き寄せて吸着させるこの技術は、『大清快』のプラズマ空清のベースとなる画期的な技術でした。
1993年(平成5年)
DCインバータツインロータリーコンプレッサー搭載エアコン RAS-281NTDを発売
DCインバータツインロータリーコンプレッサーの開発に成功。
1998年~現在
空気をキレイにするエアコン『大清快』の時代へ
※名称等はトピックス当時の表記を使用しています。
1998年(平成10年)
電気式「空気清浄機能」と「光再生脱臭機能」の両方を採用 『大清快』RAS-285BDR発売
集塵性能を有する電気式「空気清浄機能」と「光再生脱臭機能」の両方を業界で初めて採用したエアコン『大清快』RAS-285BDRを発売。
多くのメーカーが空気清浄フィルター搭載などの健康支援訴求を行う中、東芝はJEM空気清浄適用床面積が最大14畳という高い空気清浄能力を備えたプラズマ空気清浄(二段式電気集じん空気清浄機)と光再生脱臭機能を搭載。
ユーザーの健康志向の高まりとマッチし、エアコンの新時代を拓く人気商品となりました。
2002年(平成14年)
フラットパネル採用/セルフクリーン機能搭載エアコン RAS-285UDR発売
エアコンをより美しく見せるために、業界で初めて前面パネルにフラットパネルを採用。運転時はパネルが開き送風効率を高め、さらなる省エネ性を実現。運転停止時はパネルが閉じ、エアコン自身が内部を清掃し汚れを防ぐセルフクリーン運転を実現。外見と機能面の両立が図られたエアコンとして、人気商品となりました。
2004年(平成16年)
可変気筒デュアルステージコンプレッサー搭載エアコン RAS-406NDR発売
ツインロータリーコンプレッサーの片方のシリンダー(圧縮室)を必要に応じて休止させることができる、世界初の可変気筒デュアルステージコンプレッサーを開発。インバータによる低速運転との組み合わせにより、扇風機並みの小さな電力で冷房できるエアコンを実現しました。
2008年(平成20年)
メンテフリー空気清浄機能搭載エアコン RAS-402BDR発売
2005年以降、エアフィルター自動清浄機能や内部清浄機能等、ユーザーのお手入れの手間を軽減させる機能がトレンドとなりました。
その進化にあわせ、「熱交換器に集じん機能を持たせ、ドレン水で汚れを洗い流す」機能を開発。空気清浄機能部分のメンテナンスを不要にしました。
以後、現行モデルまでメンテフリー機能を継続採用しています。
2015年(平成27年)
容量可変型コンプレッサー搭載エアコン RAS-406SDR発売
住宅の省エネ化指向を背景に、高気密・高断熱の住宅としてネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)に注目が集まっています。
高気密・高断熱の住宅では、エアコンは小能力帯の使用頻度が増大します。東芝は、その小能力帯での高効率運転に着眼し、エナジーセーブコンプレッサーを開発しました。
ZEHの補助金申請のための、住宅の「エネルギー消費性能計算プログラム」において、「容量可変型コンプレッサー」は、エネルギー消費の抑制に寄与するとしてポイントが高くなっています(特定区分に評価されています)。東芝のエナジーセーブコンプレッサーは、「容量可変型コンプレッサー」と認定されています。
2019年(令和1年)
無風感空調搭載エアコン RAS-F402DX発売
東芝は風の質に着目し、風を感じにくい「無風感空調」を開発。
通常の風と無風感ルーバーを通り抜けた速い風がぶつかることで拡散して、風あたりをやわらげることが可能になりました。
2022年(令和4年)
レーダー搭載エアコン RAS-K402DR発売
業界初*、「レーダー」で気流をコントロールするエアコンを発売。
エアコンが人の位置や動作をリアルタイムで探知することで高精度な風向制御を実現しました。
*家庭用エアコンにおいて、レーダー探知器を使用し人の動きを探知する仕組みについて。2022年11月発売(当社調べ)。